世界一周21-2 グアテマラ編 小人プロレスとイースター(葬式祭)

概要
中米は小国が連なっているが、それでも国ごとに食事内容が違うのは興味深い。
中米のガソリンスタンドは日本風のコンビニも併設されており、中米でも人気のカップ
ヌードル(100円位、米国製)も食べれる。

グァテマラ
通貨1ケツアル=15.5円  ガソリン 53円  宿 388円  ゲーム 7.7~
15.5円  ・I’NET 186円/h  ・タコス 109円

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ミゼットプロレスの夕べ

4月1日、エイプリルフールの日にグアテマラ入国。中米の観光国とあって、首都グアテマラシティに近づくとバイパスの道幅も広くなり近代的なビルも増えてきて、まるで名古屋を走っている気分だ。

グアテマラの中心街も華やいでおり、何よりも今までの中米諸国と違って犯罪や恐怖のにおいが少ない。
繁華街の6Av(アベニーダ、六番街)は、香港のようにたくさんの看板が道路の頭上に張り出している。
映画館では最新のアメリカ映画を上映しているが、映画館の地下のゲームセンターはなぜか80年代前半のアメリカ製のビデオゲーム機が多く、とってもレトロ。

繁華街から離れたある日本料理店にはメニューの中にそれぞれ「いか酢」「たこ酢」「えび酢」という料理があったが、どうみても「イカすタコス、恵比寿」と、ウケを狙っているとしか思えない。

日曜日、グアテマラシティでもルチャリブレをやっているので見に行った。

ルチャ・リブレはメキシコのプロレスだが、メキシコのみならず中米やカリフォルニアとかでも幅広く興行されている。ルチャは覆面レスラーが多く、悪役(ヒール)とかがはっきりしているので勧善懲悪的なショー的なプロレス。

大仁田厚の流血ドロドロ爆破有刺鉄線デスマッチというディープでマニアックなのとは違い、ケガも無ければ流血も無いから客層も幼児から女性、老人と客層も幅広い。この地域に根ざした娯楽性の高いルチャリブレを日本に持ち込んだのが、あのみちのくプロレスである。

チケットは20Q(約310円)。同時にフランスパンのチキンカツサンド(約70円)を買って中に入る。大きな倉庫といった場内で、平日は室内駐車場になっており、日曜日はこのようにリングと椅子が並ぶ。

4時の予定開始時間より遅れて選手入場。今日は本場メキシコからの悪役選手が招待されて登場。

そして試合が始まるのだが、試合の合図はゴングではなくホイッスルなのでカーン!ではなくフィー!という合図なので、なんか白けてしまう。やっぱゴングじゃなくては格闘技らしくないと思った。

そして戦闘開始。一番驚いたのは、レスラーたちの背がみんな低いのだ。だいたい150~160cmぐらいのずんぐりむっくりとした体格。一番大きいメスティーソ(混血)の選手でさえ175cmほどだから、ジャイアント馬場やアメリカのプロレスから見ればもうミゼット(小人)プロレスだ。

そんなもんだから、豪快さや緊張感、迫力というよりも、いきなりコケたり技かけようと失敗して自爆してしまうようなコミカルさで、笑える。みちのくプロレスや学生プロレスのような面白さである。だからといってそれだけじゃなく小回りが効くゆえの鮮やかな技もある。

そして最後の試合になると、観客もいよいよ騒然としてきた。お気に入りのレスラーの覆面をかぶった子供らが興奮してリングの周りを勝手に暴れまわっている。

そしてリングに上がったのは例のメキシコからの悪役同盟だが、みな小柄でリーダーは148cmぐらいしかない。だが対するチームはもっとすごかった。

入場してきたのはなんと、身長120cmぐらいのレスラー、マスカリータ!
月光仮面のように真っ白い全身タイツと白い覆面と言ういでたちのマスカリータはまるで宇宙人のような風格で、「キン肉マン」に出てくるミートくんみたいにかわいらしい。

だからマスカリータと同じくらいの背丈の子供たちがこぞって「マスカリータ~!!」と叫んで応援するほどの超人気ぶり。タイガーマスクの並みの人気ぶりは、はるばるメキシコからやってきた悪役を食うほどの人気振りである

最後の闘いが始まった!悪役の執拗な攻撃にマスカリータも苦戦している。
しかし相手の攻撃をマスカリータが見事にかわし、華麗な空中殺法!観客は大騒ぎ!

といっても、パワーのある悪役にはかなわないので、なんとレフェリーがマスカリータを担いで相手に攻撃するという掟破りの反則技(?)をすると、ブーイングどころかみんなもっとマスカリータを応援するようになる。

そしてパワー全開になったマスカリータはまたも空中殺法が炸裂!そしてマスカリータチームが勝った!

勝利と同時に子供たちが大量にリングになだれ込んできて、すぐに休む間もないマスカリータと記念撮影したり、リング上では勝手に遊んだり子供同士でプロレスごっこをしたりのメチャクチャぶりとなる。

そして負けた悪役が
「マスカリータよ~~、戦う事ができてうれしかったぞ~~」
と、浪花節のようなマイクパフォーマンスを延々と続けるのだった。

葬式祭・セマナサンタ

グアテマラシティから、山を一発越えて急な下り坂を降りると古都のアンティグア。
偶然にもセマナサンタ(聖週間)の時期だったので、観光客もめっぽう多く、日本人ツアー観光客も何人か見た。ツアーの日本人を見たのはサンパウロの空港以来だった。

とにかく町は観光一色、祭り一色。タイのチェンマイのように外人でいっぱいだ。

ところで、ペルーとかグアテマラのインディヘナの人々は、さっきのルチャリブレではないがみんな小柄だ。身長171cmの私は、日本だと高くも無く低くも無い。だから日本にいたときは身長の事なんか全く気にしなかった。

しかし世界に出ると、ドイツなどのゲルマン民族はみんなでかくて、自分が小人のようにすら思えた。
かたや中米のインディヘナは小柄なので、今度は自分が背が高くなってでっかい人になった、と錯覚してしまう。

アフガンへのテロ報復をしたアメリカだが、アメリカは金もたくさん持ってるし体もでかい「世界の番長」だ。アメリカ人の所得は高所得で、それが3億人もいるのだから文句なしの帝国である。しかも白人も黒人もでかいので、他の民族が弱く見えてしまうのだろうか、すっかり優越感に浸った番長は、「正義」の名の下に戦争をしている。

日本人の場合は、所得ではアメリカ人と肩を並べる事ができたが、背比べのほうは肩を並べることはできないので、今なお日本人はアメリカ人に弱くて、頭を下げてばかりいる番長の子分だ。

世界を旅したことによって、そんな人間のいやらしさまでも発見したようだ。ドイツとかでは肩身が狭い気分すらあったが、ペルーではでっかいと言う錯覚を、自分では持ちたくないのに潜在的意識のうちに感じてしまった。

そんなもんだから、昔のヨーロッパ各国の人間、そして日本人も「我々は偉い」と錯覚してアフリカや新大陸、オセアニア、アジアと侵略していく。
先住民は迫害されて、生活の場を失われたり、絶滅したりする。人間は結局はアニマルなのだ。

背の高いグリンゴ(アメリカ人)観光客と、小柄なグアテマラ人が同じ通りを歩いているのを見ると、身長差があまりにも印象的なので、ついそんなことを考えてしまった。

セマナサンタのプロセッション(山車の行列)がやってきた。男女に分かれて巨大な山車を数十人で曳き、ゆっくり進む。男はキリスト像の山車、女はマリア像の山車。

セマナサンタは英語ではイースターと呼ばれ、キリストの復活祭である。
キリストの生誕を祝うクリスマスとは反対に復活(つまりキリストの死、受難)を悼むので、担ぎ手たちは全員黒い喪服を着ている。キリスト教圏の葬儀と言うことでティアドロップのサングラスをかけてる者もいる。

だから町全体が喪に服している雰囲気になる。カーニバルや日本のおみこしワッショイみたいな祭りとは全く異なる。
そのためか国外からの観光客がいっぱいになると、グアテマラ在住の金持ちはマイアミなどのリゾート地に逃げるのだという。

そんな思いをよそにアンティグアからいよいよメキシコへ向かう。

アンティグアから東へ進み、とある町について安宿に泊まった。通路にはなぜかミャンマーのポスターが張ってあった。地理的に、文化的には違えども、先住民族の血が濃いグアテマラでは街並みや人々の雰囲気とかがアジアにそっくり。アジアがフラッシュバックしてくるし、まだ見ぬミャンマーに思いをはせてしまう。

だけど安宿の部屋は気密性が無かったので声とかが筒抜けでうるさかった。なのでとっとと早朝に出発した。

そしてその日のうちにメキシコに入国した。

果たしてタコスの毎日になるのか。

-第21章-
おわり

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