その小さな家の中には、
秘められた緻密な芸術がある。
窓に光を当てると、
楽園が映し出される。
そんな作品を作り続ける、
我が数少ない友人である、緒方敏明さんの展覧会に行ってきました
高島屋のサイトより ー海へ還るー 緒方 敏明展
13年以上の付き合いになるおがっさん。
都内はもちろん、彼の家や、和歌山などの関西、青森などでお会いしたりで、いろんなことで多大なお世話になっています
幻想的な住宅展示場
会場は、質素で謙虚なおがたさんらしく、
白一色を基調としたきわめてシンプルさに、
美しさが映える。
会場内には白い「家々」が展示されている。
まるで住宅展示場のように。
一見見た目は小さな家の作品。
ところが・・・
家に光を当てたとたん、
そこには、楽園が映し出されるのです
※以上の2枚は、冒険家・阿部雅龍氏が撮影
光の当て方によっては、様々な表情を見せてくれる。
日向に置けば、日時計のように変化するだろう。
これは、海の近くの白い家のような、
本当の家だけでない、
もう一つの家。
因みに、となりの部屋では、別の方の芸術作品が展示されていたが
若手の作品を見ても、迫力などは感じても、この「小さな家」を見た後だと大味で、魅力を感じなかった。
おがた氏の作品や思想は、現代の主流な商業的・大衆的なアートの流れとしては、対極だと思う。
芸術界の東大ともいえる、東京藝大出身の氏が、芸術を突きに突き詰めて生まれてきた、芸術の中の芸術である。
下手に派手でポップなアートだと、飽きられやすい。
巨大な作品だと、家に飾るとジャマになるのが本音。
しかしこの「ホワイトハウス」なら、場所を取らないし、仏間の上に鎮座させて、
何十年、何百年でも見たいと思う
それは、光の具合や見え加減で、同じ状態が存在しないからだ。
真の芸術家が創り上げた、時代に左右されない、南国の海の楽園への思いという、本能を寄り戻すことができるからだ
共に悩んできたからこそ
私は、こないだまで、寒くて暗い晩秋の下、
いつもこう思っていた
この寒い時期になると、タイなどの南国に行きタイ
寒い日本を脱出し、青いビーチに行きたい
未知の秘境に行きたい
禁断症状だ。
しかしこの先、2019年以前のように、再び自由に安く海外に旅できるのは、何年後になるのだろう、いやもう無理かもしれない
毎年旅ができる、そう思うと仕事にも精が出るのに
すっかり夢も希望も断たれた状態だ
何もする気が起きない。
旅ができないたびいちは、死んだようなものだ
まだ死にたいとは思わないものの、
こんな鎖国された状態だと、
生きたいとも思わない。
と、思っていた。
実際、おがたさんも、自身の健康や、母の介護で大変だった。
私だけでなく、おがたさんもウツのような状態だったらしい
ふだんのおがっさんからは、表に出なかった芸術作品を見たことで
生きるチカラが戻ってきた。
それは私が日々求めている「南の青い海の楽園の世界」を見ることができたからだ
そんな世界を、ぜひあなたにも。
日本橋高島屋本館6F 美術画廊X
にて12月7日まで。
462 total views, 1 views today