「自費出版は時代遅れ。黒字で出版したいならハイブリッドで行け」
格安旅行研究家のたびいちです。
今日は「旅と出版」についての記事です
長い旅を終えた旅人の中には、
「旅でお金を使い果たしたけど、自分の旅の行跡を残すため、本を作りたい」
と考えている人もいるのではないでしょうか。
そこで、
「本を出したいけど、お金をかけたくない。出来れば儲けたい」
という腹黒い欲張りな人向けのやり方を書いてみました。
歩き人ふみの野望
紹介するのは日本と世界を歩いて旅をする、歩き人ふみ氏のブログです
2008年の青森ねぶたのときにも見かけており、旅と結婚を、陰ながらお祝いしている一人ですが
うーん、こんなこと書いたらふみ氏にしばかれるね。
だけど、書きます(笑)
歩き人氏は、15年前に出版した一作目に続いて
二作目の新作を出したのですが、
首をかしげるのは、二作目は多額の金が必要になる「自費出版」したこと。
出版不況のこの御時世に・・・・
そりゃあ団塊の世代が定年退職して、退職金の一部をポ~ンと札束で突き出すぐらいの、お金に余裕がある人ならかまわんのですが、氏の場合は、なけなしの貯金のほとんどを絞り出して出版したと言う・・・。
出版方式には3つの方法があります
1 企画(商業)出版 出版費用は、出版社が負担
2 協力(共同)出版 出版社と著者が半分ずつ出し合う
3 自費出版 著者による全額負担
私の場合、125ccバイクの世界一周した後、印税生活を夢見て、1の企画出版を目指して何社かに原稿を送ったわけだが、ある旅行系出版社から「1はできないが、2の協力出版はどうか」と言われた。
が、それでも100万円かかると言われたので断念した。書店での営業などもするとなると、まったく労力に合わない。
印税生活の夢も見事に打ち砕かれましたね。現実はそんなものなのだと。
※協力出版よりも、100%著者の所有権になる自費出版のほうがいい理由
http://www.kobeport.net/news/kyodo.html
自費出版である氏の場合は、もっとかかる百うん十万円とのこと。
320ページ、1200部出版で1620円で販売のことで、仮に全部1200部捌けたらトントンになるらしいが、それ以下だと赤字らしい。
歩き人氏は過去に著作実績もあるし、地元メディアに出演したりお世話になった人たちや旅人などのつながりで、買ってくれる人はいるかもしれないが、
これが無名の素人の場合、健康・ダイエットや娯楽や実用書、あるいはマンガやラノベのような売れ筋ではない、すなわち日記の延長のような「個人の自己満足な紀行文」なんか自費出版しても、縁の無い人はまず買わないので、赤字・大赤字は確実といっていい。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10111350925
同人誌の印刷所で発行する場合は、320ページ、1200部なら48万8900円で済む。ただし編集や宣伝、流通は自分で行う。
http://kyoyupublish.com/price/novel/
それだったら、広告収入を盛り込みながらネットで無料公開すればいいのに、と思ってしまう
この方法なら、歩き人氏は旅人の間では有名なので、読者数もPVも多いので、ネットで公開しても、アドセンスやアフィリエイト広告をつければ、まあまあの収益になるはず。決して赤字にはならない。
もちろん、本人は二作目を出したいと言うこだわりもあったろうから自費出版する選択もあったのでしょうが、なにより大事なのは、
自分の経験をより多くの人に「気軽」に読んでもらうことです。
書物はクローズドだけど、ネットならオープンなので日本国内だけでなく海外からでも読んでもらえる。
つまりどういうことかというと、二作目はオーストラリアとNZが舞台なので、現在ワーホリや旅行中の人でも、わざわざ日本で買うことなく、旅の途中でもどこでも見れるので、参考にしてプランニングとかを立てやすいわけです。旅人の役に立つのです。
しかも荷物にならない!
自費出版: ハイリスク・ローリターン
ネット公開: ノーリスク・そこそこリターン
人力による世界一周旅行は、日本でもすでに110年前に行われていた!
「自分で製本」してしまう手もある。
そして!
ネットが見れない人や、紙で読みたい人のために、一冊の形にするために、本を作りたい。
その場合、先に述べた同人出版もありですが、それなら、「自分で製本」してしまう手もある。
これはすごい!業者や出版社に頼らず、自分で手作りで製本する方法
現に、先月に函館でお世話になったKさんは、土方歳三の函館での軌跡を書いた原稿を、出版社には頼らず自宅のパソコンプリンターで一から自分の力で製本した。
ISBNもなく、書店には置けないので直接通販で販売したわけだが、新聞社に取材されたおかげで広告効果になり、函館北海道のみならず、全国から注文が来て1500円で150部売れたそうだ。
もちろん売上の22万5000円はまるまるKさんに入ってきた。
そして、私たびいちの場合も、自分で写真集を作りましたので、参考までに。
包装も全部一枚一枚手作りです。出版社を通すと中間マージンで5000円とか1万円ぐらいにされそうですが個人による手作りの直接販売のため、うぃんうぃんな価格設定で販売しております。
インドの旅を味わってみたい人は、是非買ってね。
https://tabi1.com/india-photo-dvd
まとめ:確実に黒字で本を出版する方法
それは
「アナログ(自家製本)とデジタル(電子出版)のハイブリッドで行け」
歩き人氏の場合だと、1200部出版。
だけど自分の力で1200部をひとつひとつ作って売るのは非常に困難なので、200部以下に絞って、200部を自家製本して売る。完売できたら自分で気軽に増刷できるし。
初期費用は製本セットや紙やインク代含めても5万円もかからないと思うが、1500円で売れば30万円まるまる自分のところに入る。
ただしこのままだと読者は200人しかいないので、あとはKindleとかnoteなどで電子販売するか、一定期間が過ぎたら無料公開するなどすればいいです。
出版不況のこの時代、昔は著書を出せていたライターさんすらも、いまではミニコミ誌風にして直接販売したり、クラウドファンディングを利用している時代です。
もっとも、前世紀のバブルのころまでは、ネットも無いので「出版」と言う媒体が、自分の情報を発信する手段でしたが、
今の若い世代は、出版不況の代わりに子どものころからPCや携帯やスマホ・タブレットなどを利用しており、楽曲をMP3で聴き、電子書籍が見れて、もう既にブログやSNSやインスタやYoutubeで気軽に自分の情報を発信できてる時代です。
なので、1~2年分の生活費に相当する莫大な自腹を払って自費出版しようという人はほとんどいないと思います。
自分で製本。
そして電子書籍のハイブリッド。
これから自分の本を出したい人にとっては、
大赤字になる自費出版するよりも100倍おすすめです。