たのしい日帰りツーリング
オースの穴場 ウロンゴンの謎の寺 Pacific Highway / Wollongong
DAY TOURING – NSW
シドニーから85キロ南の地方都市、ウロンゴン。
そこからさらに南へ行くと、
どうもこの国に不釣合いなオリエンタルな謎の建造物を発見!
標識を見ると「Nan Tien Temple」とある。ついに行ってみる事にした。
五重塔。まるでカンフーファイターが、
「ブワチョー!」 なんて叫びながら天下一武道会をするような
いかにもオリエンタル的な、白人好みの建物である
まさに、格闘ゲームの背景にぴったりの舞台。・・・・・と言うと威厳が無いか?
ゲートに入ると「佛光山南天寺」とかかれており、英語だとよくわからなかったが、
漢字だと「そうか南の天のオーストラリアだから南天寺なのか」とおもうと親しみが湧く。
しかも境内から見下ろす景色は、小さな山と緑があってとても東洋的。
中国の田舎、あるいは西日本の田舎のような錯覚。
広大なオーストラリアとは思えないくらいノスタルジーで繊細的な風景である。
駐車場を見るとなぜか熟年タンデムバイカー軍団が。
どうやら白人オージーにも人気の観光名所らしい。
英・中・越とかかれた標識だが、見物人はオージーと、中国やベトナムなどのアジア人。
しかし日本人はまったくいなかった。地球の〇き方にも載っていなかったほどだからしょうがないが、この寺はオージーと中国・ベトナム人にとって、とても有名である。
大悲殿。人種の壁を越えて参拝す
僧侶のほとんどが中国・台湾系でツルッパゲの尼もいたが、出家していないであろう女は巫女のように普通の長く清らかな髪型で、結婚式の準備をしていた女は若くて美人だったりする。
そんな美人が作務衣着てるのだからとても艶かしい。そして東洋な場に似あわず英語も飛び交う。
中国寺なので赤を基調とした建物だが、浅草寺や善光寺のように線香立てや鐘、太鼓も置いてあった。なんともノスタルジーをさそうではないか。
南天寺の売店では日本の土産屋で売っているような十二支のマスコットが日本語のままそのまま売ってある。「不況に打ち勝つ」なんてところが時代をかんじさせる
南天寺を訪れて思ったのは、でっかい自然と白人だけがオーストラリアではない。と確信したのは言うまでもない。
西洋社会であるオーストラリアの中でも、
この南天寺で、東アジア人、東洋人としての意識をみなぎらせてくれた。
だけど、帰りに寄り道すると大英帝国式ブリッジを発見。
カンフーファイターとは違って、円卓の騎士が出てきそうだ。
西洋と東洋が同居する国。それがオーストラリアだった。