私の黒歴史 ~就職先は悪徳キャッチセールス(3)職場の実態とは~

いきおいで就職してしまった、英会話教材のキャッチセールスの仕事。

宗教じみた朝礼。今までの常識が全く異なるこの環境。

その会社がまぎれもない悪徳企業だと確信したのは、アンケートだった。

書店や駅構内などで

「抽選で3000円分の図書券が当たります」

と釣って住所電番などの個人情報を書かせるのだが、

実はこれ、絶対当たらないようになっている。

これだけでも、あの会社を詐欺罪として告発できるわけだが。

なので夜に電話セールスをすると、

「3000円の図書券は当たったのか?」

と訊かれるわけだが

「すいません、今回は残念ながら当選にはならなかったので・・・・」
判を押したように言って、

「ところでもっと英語が話せるようになりたいは思わない?」
などと言って相手に応じてフレンドリーに言ってアポイントにこじつけるわけだ。

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その英会話教材の値段は、果たしていくらなのか?

その値段、なんと72万円。しかも怪しい36回ローンを組まされるので、

金利を含めると、84万円ぐらいになる。

その中で払われる報酬は、一件につき新人は89000円。

契約が何回か取れてポジションが上がると報酬は10万円や11万円に上がる。

つまり、求人広告に乗っていた金額は、「週一回に契約成立という前提」の、

完全出来高制だったのだ。

とはいえ、契約させられてしまった人の親御さんとかから、

「そんなの高すぎる!冗談じゃない!ダメ!」

とクーリングオフをされると、当然89000円の報酬は無効になる。

ちなみに、もし不覚にも悪徳セールスマンから強引に契約させられた場合、
絶対にクーリングオフをすべし。
これ以上社会悪を広めないためにも、是非覚えてください
http://www.kokusen.go.jp/mimamori/mj_volunteer/mj-chishiki24.html

普通、営業職といえば、正社員なら基本給が発生する。

正社員でもアルバイトでも、労働時間を拘束させる代わりに、社会保険や有給なども払って労働者の面倒を見なくてはならない

しかし、この悪徳会社では、基本給も社会保険も有給までも一切何もない個人事業主扱いにしている。

ただ、個人事業主である以上、最低賃金も社会保険もない代わりに、働き方は自由なのだ。

なのでわざわざスーツ着て10時に出社し12時間労働して挙句の果てに迷惑電話セールスする義務もないのである。

オフィスに出社せず、英会話教材が欲しい人に自由に売って報酬を得てもいいわけである。

空いた時間や休日などの副業として売ってもいいわけだ

でもね、たかが教材で80万円、しかも3年ローン付きもする英会話教材なんて、

常識的に考えたら、だれも買わないでしょう?

しかし、この悪徳会社では社員の面倒を一切見ないくせに、美談とやりがいをもとに洗脳させて、

長時間労働を押し付けさせて、出来高以外は一切払わない。

そのため末端の新人が搾取され、頂点の一握りが大儲けをする、典型的な労働搾取である。

そして職場の備品は、無料ではなく、なにもかも有料!

コピー機があるが、1枚に付き10円。

極めつけはウォーターサーバーで、いかにも怪しい訪問販売で売ってそうな、なんとかイオン水。

張り紙を見ると、「キムタクも飲んでる水が1杯30円!」

せ、せこい!なんてせこいんだこの会社は!
   

英会話の教材セットは80万円。しかもわけのわからん36ヶ月ローンを組まされるのだから、

大金持ちをターゲットにするか、よほど阿漕なことをやらない限り、当然契約は取れない。

担当だったチームリーダーの女性も、短大時代の友人ふたりに契約してもらったというから、

そのふたりの友人には心から「ご愁傷様」としかいいようがない。

これでは友達失くすね。そして仕事に深入りするほど洗脳されるね。

ところで、英会話教材を売っているセールスマン本人は、そもそも英語ができるのか?

答えは、

じつはほとんどの大方は英語が話せません。

「英会話教材を売っているくせに英語ができないとは何事か」

と思うかもしれないが、それはなぜか?

第一話で書いたとおり、求人欄には

「英語が出来なくてもOK!」

と書かれているので、英語が出来ない人が来るのは当然と言えば当然だし、

そもそも英語ができる人は、こんな悪徳会社のキャッチセールスでは働かない。

そんな中で親しくなったのは、A子だった。

何ヶ月か前から働いてるA子は30代前半ぐらいでメガネをかけていてアンジェラアキに似ており、

いかにも「出来る才女」という感じで、実際彼女は何年かニューヨークで留学していた事もあって

英語もペラペラだという。

だから「英会話教材ならぜったい私にまかせて!」といわんばかりの説得力と、

圧倒的な自信を持つことができるのだ。


この会社にやってくる新人は、まだ社会に出たての20代前半までの若者が多い中、

自分もオーストラリアなどの洋行帰りなのでA子とは意見が合い、

昼休みにファミレスで昼食しながら海外や英語の話をした。

NY帰りのA子のいつも持ってる愛読書は

「ユダヤ人富豪のお金の儲け方」みたいな自己啓発本だった

そんな野望を持つ、英会話教材の伝道師ともいえるA子ですら、

「この頃は全然契約が取れない」とぼやいていた。

思った以上に厳しいこの環境。

毎日12時間拘束。一件も取れぬ契約。

そんな日に日に溜まる疲れと、遠い見えない希望。

自分だけでなく、周りの仲間も、昼間から疲れきった表情をしている。

・・・・・・・・

そして何日か経ったある日。

疲労困憊でキャッチセールスを終え、朦朧としながら事務所に戻るため電車に乗ると、

チームリーダーから携帯に連絡が。

「オフィスに戻ったら、ただちに支店長のところに来て下さい」

ただならぬ雰囲気・・・・

この先、何が待ち受けているのか?

果たして吉と出るか、凶と出るか?

つづく

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コメント

  1. いのぽん より:

    続きを楽しみにしてます。おもろい話をありがとうございます。

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