日本一周137日目 美深・稚内 ついに最北へ。オロロンな異世界へ

日本一周2022
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道北編がスタートしました

7/13 Day137 69/32

天気:曇り時々晴れ
8時半起床
本当は道北編は昨日出発する予定で、その夜は24年前に泊った美深のアイランドキャンプ場で泊まる予定だった。しかし天気が悪く夕立降ったりで中途半端だったので、きょう出発。

キャンプってのは設営・撤収にものすごい時間と手間がかかるもんなんだな。ひさびさのキャンプなら新鮮味あるけど、もうすでに今年だけで何十泊もやってきたから、稚内で1泊だけでいいや。

その美深のキャンプ場は、24年前の時は然別野営場に次ぐナイスなキャンプ場で、蛇口から温泉もでて、温泉もあってオートキャンプ場並みに便利でありながら、なんと当時はキャンプ代が無料という「神キャンプ場」だったので、何泊かした。

24年前はまだリタイヤ族も少なく、キャンプブームですらなかったもののすでに当然大人気がゆえに結構混んでたから、いまだともっと激混みと思う。果たして24年でどう変わってるのか見ておきたい。

11時過ぎに旭川出発。まず美深へはR40ではなく、鷹栖や士別の西側を経由するGooglemapの最短距離を進む。少しでもストレスを減らすよう、(=^・^=)の多そうなR40などの国道は避ける。

後になって知ったことだが、この士別の西のあたりはトヨタなど各自動車メーカーの耐寒テスト試験場があるのだ。それだけ寒くて広大だ。途中からまさかのダート。ワイルド。

朱鞠内湖のあたりについた。日本で最も寒い場所の一つで、不気味なぐらい人がいない。その後ひぐま事件だから、怖い。

名寄から無料の自動車道で美深へ。

美深のキャンプ場到着。今回24年ぶりに来ると、客層がガラッと変わった。以前来た時は中高年が多く、家族連れや若い世代もいたように思えたが、今回は圧倒的にワゴン車などで来る老人夫婦などの老人長期滞在者が住み着くようになり、もはや老人、老人、老人のオンパレード。キャンプ場というよりも屋根のない青空養老院のようだ。

しかも犬を連れてるのも少なくなく、泣き声の問題もあるとなれば煩くて落ち着かないので泊らなくてよかったなとおもう。

昔の日本一周した時は、美深や然別で長く過ごしていたがしていたが、旭川に泊れる家がある以上、老人たちで密集して落ち着かない美深はもうわざわざ泊まることはないと思った。24年ぶりの道北を訪れて思ったのは、高齢化が一気に進んだってこと。

トイレの蛇口はお湯が出て驚いた経験があるが、いまでもお湯は朝と晩に出る。時効になるけど、24年前私はトイレの洗面台の下にあるコンセントで、ゲームボーイで遊ぶためのニッケル水素単三充電池を充電していた。盗塁ならぬ盗電してた。0.1円レベルだけど。あのころはそういうのが割とゆるかったけど、コンプライアンス時代のいまはもうやってはいけません。そもそもほかの人間に盗まれる可能性大きいしね。ポータブル電源買いましょう。

現在は1泊400円かかるが、それでもコスパは安い。24年前はこれだけのオートキャンプ場のような設備がありながら無料だったから、今思うと信じられないぐらいだ。

24年前は真ん中の青い大きなテントのあるあたりで張った。

思えばここや然別など、多くの北海道のキャンプ場が無料だった90年代は、世捨て人系キャンパーがたくさんいた。もし東京だったらホームレスとしか思えないようなテント生活でも、堂々と合法的に長期間滞在できた。それどころか今では考えられないけど、一部のキャンプ場では郵便物まで送ってもらうこともできた。そうなると保証人立ててアパート借りるよりもめちゃくちゃ生活コスパが安いわけで。

90年代は日本の金回りも良かったので至れり尽くせりだったが、やがて有料化して過剰だったサービスも縮小し、そしてコロナでリセットされた今は、老人がやるようになったけど。

キャンプ場に併設されているチョウザメ館は無料なので見学。ミニ水族館という感じ。チョウザメも表情によってはかわいい。

美深からR40、天塩から日本海側を往く。北緯45度地点に到着。GPSで計測すると、45度ちょうどの地点はモニュメントから300mぐらい南にずれてた

これより先、抜海までのオロロンラインは、ツーリングの聖地とあって日本であって日本でない異世界、スピードも異世界。

オーストラリアのような何一つない一本道に、左には海と利尻富士が見えるという日本最強の組み合わせ。南アフリカのような大陸的なスケールで、せまっ苦しい日本の現実を忘れることができた。陸前高田で会った在日軍人のダニエルも絶賛した道路である。

17:11 日本一の道。今こうしてみると、オーストラリアのアウトバックそのものだ。それだけ日本離れ。

たびいちはへそまがりなので、誰かが流行らせたようなどうでもいいツーリングスポットなぞ全く興味がないが、オロロンラインは本当におすすめだ。

ノシャップ岬をえて、稚内到着。

見えそうで見えないサハリン・樺太だった

ロシア語の書かれた夕方の稚内の商店街は、樺太・サハリンへの定期航路も無くなったいま、ビックリするほど活気がない。

今までにありえないぐらいのゴースト化した街だった

24年前も正直あまり活気はなかったけど、コロナや侵攻などでロシアと人的や経済交流が途絶えると、想像以上の衰退になったと思う。

そんな街中では、本州や北海道のほかの町に比べても、街中の路上での喫煙者がかなり目についた。旭川でも多いかな思ったが、ここではさらに多い印象。

稚内は日本の極北の最果てに位置し、東京や札幌のように経済発展してるわけでもなく、隣国とのつながりも断たれて、どこか取り残されたようなところを感じた。

24年の間に、一層人口が増えて大都会化する札幌と、人口も減って衰退をたどる稚内。首都圏にいてはわからない、真の現実の姿を実感した

街の店は閉まってる。19時になるとどこもスーパーも閉まってた。サツドラはやっていたけど。店内の「サツドラドラ~」とかいうBGMが耳に残る。

サツドラとセイコーマートで買い物。北海道らしいものが買えた。セコマのメロンソフトがクオリティ高くすごくうまい。タイのファストフード店の安手の10バーツソフトの味でもなく、快活clubのソフトの味でもない。これぞ本物のメロンの味だ。ぜいたくな食材をふんだんに活用できる北海道民はじつに恵まれてると実感。

昔、稚内のスーパーでカニのくずほぐし肉を300円で買ったことがあって、ラーメンに入れて食べたら感動するかと思いきや、思ったほどあまりおいしくなかった覚えがあったが、300円でカニが買えたのは埼玉からすれば信じられん。

24年前と同じく、稚内の丘の上にある森林公園キャンプ場に泊まった。セコマのメロンサワーと毎度のスパゲティと北見の業スーで買ったサーディン缶で、北の最果てに乾杯。22:39踏切の音が聞こえる。さあ寝る。


夜 北海道メロンソフト185 北海道メロンサワー110 スパゲティ サーディン88
宿  稚内森林公園キャンプ場
走行 354km

 

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