旅人の間では、知る人ぞ知るキャピトルGH(Capitol Guest House 金都旅店)そこはカンボジアの首都プノンペンの伝説の老舗宿。
その昔、治安が非常に危険だった時代から営業しており、今はなきバンコクのジュライホテル同様、日本や世界からのハードコアな旅人が集まり、ある意味悪名高くもあった宿です。
私はキャピトルには2005年と2010年に泊まったことがある。2018年に再訪した時は不健全なアングラ臭はほぼ一掃されたものの、1Fのレストランでは時折怪しげな外国(日本含む)の老人がくだを巻いているあたりに、往年のワルの香ばしさを残している。
そして今年、体調不良もあって、真っ先に向かったのがキャピトルだった。
案内された部屋は、バスルーム付き 225号室 6ドル テレビ、WiFiあり。
見ての通り、シーツもキレイ。
トイレ共同は4ドル、エアコン付きは10ドルと、値段が8年前泊った時とあまり変わってなく安い。あのシアヌークビルのくっそ高い宿代はいったいなんだったのだ。
闇の部屋に吸血鬼参上
その日はあまりに体調が悪いので、雨と汗で湿った服を全部脱いで、シャワーを浴びて、そのままオールヌードのネイキッドでベッドに倒れこむと、すぐに背中の肩のあたりがかゆくなってきた。
ベッドをよくみると・・・
南京虫(トコジラミ・ベッドバグ)が何匹も駆けずり回っているではないか!
かゆくてしかたがない。
しかも床を見ると、小さいゴキブリも多いという、悪夢のような部屋だった。
シーツもキレイなので油断をしてしまった。
部屋を替えようかと思ったけど、こんな時に限って体調不良で動くのも一苦労だし、南京虫を全部つぶしたらかゆくなくなったので、もうめんどうだからいいや、とそのまま横たわる。
しかし何時間後かしたらまた出没し、枕を持ち上げたら枕の裏から何匹ものトコジラミがブシャーっとあらわれて、ホラー映画のようなシーンに狂いそうになった。
つぶすと、指が血で染まる。明らかに南京虫である。
体調不良にかゆい虫。つらい。カンボジアはもうやだ。カンボジアの旅はあまりにきつい・・・
もちろん、キャピトルGHの名誉(?)のために言っておくと、キャピトルはとても安い値段の割にファシリティもしっかりしてがんばってる伝説のホテルなのだが、キャピトルは日光がまったく差さない暗い部屋も多い為、南京虫などの棲家となる。
225号室の前の通路は、日が届かない。そのため部屋は暗い
そのため、2018年5月7日のキャピトルゲストハウス225号室には、大量の南京虫とゴキブリがいたというのは紛れもない事実。
低コスト運営となると、見かけのシーツはきれいでも何年、何十年も敷布団を使いまわしていると思うので、南京虫の根城になっているのである
なので、ちゃんと陽射しの届くほかの部屋やゲストハウスに泊まりましょう。陽射しが届けば南京虫リスクも減ると思う。何ドルかをケチって暗い南京虫部屋に泊まると、代償は非常に高くつきます。なぜなら持っている荷物や衣類やバッグに南京虫が侵入した場合、しっかり駆除しないと帰国後あなたのベッドに住み着きます。
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もしキャピトルGHに泊まらざるを得ない場合は、225号はともかく、他の部屋も南京虫に汚染されてる可能性もあるので、チェックインする前に部屋を見せてもらい、シーツが沁み状に汚れていないか、虫が這っていないか必ず入念にチェックしてください。
もしベッドの上で一匹でも南京虫などの変な虫を見かけたら、泊まってはいけない!
5月7日の食事
朝 水
昼 水
夜 缶ジュースグレープ2000 こんにゃくゼリー200×5 sweetend milk 220ml $0.46 ヨーグルト0.43
薬・SaRa 10錠 1500
5月8日 シーツが地獄絵図の朝
翌朝は9時ごろ起床。虫だらけのひどいベッド。シーツはいつの間にかつぶれた南京虫によってあちこち汚れて地獄絵図。もうキャピトルGHは御免だ。
ただ、キャピトルで刺されて恐れていた南京虫の猛烈なかゆさは、今回なかった。
おもえば2004年にオーストラリアのダーウィンで野宿した時にサンドフライにやられ、2009年のウガンダの安宿で南京虫にやられて、それぞれ何十日も続く激烈なかゆさにのたうち回った「世界の生々しい経験」があるため、免疫が付いたせいかもしれない。
何日か続いた食あたりによる体調不良。だいぶだるさも抜けてきたが、まだまだしんどい。
きのう買っておいた屋台のフライドチキンは、ぜんぜん味がなくてやたら脂っこいので、まずい。しょうがないので添付のオレンジ色のチリソース(カンボジアではしょう油のようにポピュラー)をかけると、思った通りの不味いタイ式激甘ソースだけど、まあ味が無いよりはなんとか食べられる味になった。
なぜカンボジアは窓のない部屋が多いのか
そして、今回のお題。
カンボジアの宿は、窓のない暗い部屋が多いのに気づく。外向けに窓があってもすぐそこに壁があったりして、昼なお暗い部屋もあった。
私なりに直感した理由は
1、間取りが効率的 なのと、
2、低緯度のため年中高温なカンボジアでは、日差しがないほうが気温の変動が少なくすずしいので、エアコンいらず
だと思いました、
たとえばインドのバラナシは、真夏は40度を超えて、日差しのある所は猛烈に暑いが、その分建物が密集しており、道が細く陰になる部分が多い為、意外としのぎやすい。
しかし暗い部屋は当然南京虫の温床にもなるし、じめっとした空気やカビの臭いは気分が病んでいくのであります。
そこで次に移った宿では、正反対の明るい宿のため、結果2週間も泊ってしまったのでした