12月20日の日記
デリー2日目。8時起床。室温16度。ボロくて寒い室内はペルーやボリビアのアンデス地帯の安宿にいる気分。ヒゲを整えたくても、部屋はおろか共同トイレにすら鏡がないのでできない。別の宿に移ってからにするか。
10時にヤトリサライを出て、すぐにきのう目星をつけておいたホテル・ナマスカール向かう。雰囲気もなかなかよく、ここなら長居しそうな予感?
しばらくすると掃除が終わったのでチェックインしていいといわれた。部屋に荷物を置いて、またカローバーグ(Karol Bagh)へ。バイク屋街は、埋め尽くさんばかりのバイクであふれて、期待があふれる
しらみつぶしにいい車種を探し歩いていると、ある店からは「ここにかけたまえ」といわれたので、いろいろ値段を聞いてみた。
そこはエンフィールドやKTMなどの高い車種を扱ってるせいか、値段や年式を丁寧に紙に書いてくれる。
おまけにチャイをおごってもらった。チャイ屋のおじさんがやってきて目の前でいれてくれる。日本だとコーヒーだろうし、お茶汲みはOLの仕事、というイメージになるけど、チャイと言う所がさすがインド。
一通り見て周り、バイク屋街の外れに行くと、学校帰りの高校生のグループが立ち食いしていた屋台を発見。こういうところなら必ず安いのを経験上しっているので、同じものを頼んだ。
ひよこ豆のカレーととんがらしとたまねぎ。そして小さなチャパティ3枚。20ルピー(40円)。タコスのようにはさんで食う。辛いので水をもらいながら食べた。結構いい昼食になった。
そのあともくまなく片っ端から調べまくり、試乗させてもらった(ただし二人乗りで)そして夕方メトロでパハールガンジに戻った。
晴れてるのにかかわらず今日も昼間も寒かった。夕方になるとさらに冷える。思った以上に寒い!寒い!昨日同様、15年前にインドで買ったペラペラの長袖Yシャツだけという、思いっきり南国ボケしたカッコで歩いてたので、インドの冬をなめていた。
日本から冬物を持ってくるとすごく重くなるので持って来なかったので、何か着る物が欲しい!このままじゃ風邪引きそうだあああ。
と思ってたら、路上で服の投売りセール発見。全品一着250ルピー。防水のコートを買った。サイズがでかくてちょっとだぶだぶ気味だが、ツーリングジャケット代わりにもなりそうだし、着るととにかく暖かい。これで500円なら買って良かった。というか助かった。
今日のデリーの気温は最高16度、最低9度とのこと。タイから来ると、そりゃ寒いにきまっている。
パハールガンジ中ほどにあった、揚げ芋屋台。20ルピー。安い!うまい!
そしてニューデリー駅前の食堂街にやってきた。Fish Curry(Quarter size)40ルピーを頼んだ。塩辛いカレーの中に川魚の切り身とチャパティ2枚がついた。だけど請求は50ルピー。
チャパティ2枚が10ルピー加算。まあそれでも100円と安いから、よしとしよう。宿の近くの店でマンゴジュース600ml37ルピーとチョコビスケット10ルピーを買ったときも、47ルピーだが、50と言われた。「いやいや合計は47だから、3ルピーお釣りくれ」といわないとおつりはくれない。
相変わらずインドである。日本のコンビニとちがって、がめつくないと、おつりはもらえない世界なのだ。
または、Keep the Change!「つりはいらねぇぜ」と江戸っ子のように気前よくくれてやるかは、あなた次第。
いちいち「ぼったくられた!」とカリカリしてたらインドは旅できそうもない。なので「くれてやるわ」ぐらいの気持ちがなければダメかもしれない。
ホテルに戻り、ネットをしたあとホットシャワー。お湯はちょびちょびだけど3日ぶりのあったかシャワーは天国。だけどそのあと断水。
北インドは思った以上に寒いので、デリーを出たらすぐに南下して、早くムンバイ方面に行く事にする。限られた荷物で動かなくてはならないし、南国的人間な男なので、はやく身軽な格好で動きたい。とくに寒いなかで運転するのは苦痛なだけである。
12月21日の日記
10時40分起床。窓がないので時間の感覚がつかめぬ。ナマスカールホテル、結構いい。400ルピーでトイレホットシャワーつき、部屋もそこそこ清潔、そしてWiFi付き!連泊決定。(といってもWiFiは電波弱いので途切れる時間のほうが圧倒的に多いが)
ただここも物音とかが響いてうるさいけど、きのうの宿よりはずっとマシだし、うるさいのはもはやどこの宿に泊まっても同じだろうから、慣れるしかないな。
空気の汚いデリーではYシャツがまっ茶色になっていたので昨夜洗濯したのだが部屋干しで朝になっても全然乾いていない。屋上に行くと干し場があったので使う。だけど霧なのでいつかわくのかわからぬ。快適でさわやかなタイがうらめしい。
昨日両替屋で2万円を10500ルピーにしたら1000ルピー札10枚と500ルピー札だったので、区切りよく5泊分2000ルピー払う。帳簿に記載しているのでいい。意外とインド人は仕事が細かい。
パハールガンジの通りを歩いていると、突然靴磨き兼靴修理の男が、「君のデイバックを直してあげようか?」と言ってきた。
自分の持っていたデイバックは、インド出発前にドンキホーテ北鴻巣店で980円の格安価格で買ったものだが、激安な分だけ物持ちも悪く、タイではパソコンや一眼レフなど7kgもの重い荷物を入れて背負い続けてきたので、肩の付け根の部分が破け始めてきた。
インドに着いたらどこかで修理しないと、肩のところが取れて使い物にならなくなるので、靴修理やさんに直す必要があった
これぞ渡りに船。いくらかと聞くと「20ルピー」だと言っていたが、上の部分両方を全部縫ってもらう。職人技ともいうべきスピーディないい仕事をしている。
20ルピーをわたそうとすると、「60」とふっかけてきた。全部縫ったからだというので、じゃあわかったと、50ルピー札1枚わたす。そしたら靴磨き男は喜んでいた。私も大満足。お互いがトクをするWINWINの法則。
ふっかけられて50ルピー(100円)払ったが、彼も寒空の下、客を探して食べて行かなくちゃならないし、たった100円で修理できたなら安いぐらいだ。
今日もバイク街へ。ジャンデワラン駅から来る途中、「The Chinese Corner」という食堂を見かけた
といっても中国とインドは犬猿の仲ともいえるべき仲の悪さなので、当然中国人は全くおらず、料理をしているのはネパール人。
インドでは中華風料理をうたっておきながら、なぜかネパール人が作ってるのは、もはや常識になっている。なので、インドのチャイニーズフードは「中華の名を借りたネパール風インド料理」というべきか。
メニューは以下の通りだが、どれも中華料理とは別物である。
Veg.Singapuri Chowmein(シンガポール風野菜やきそば)というのがあったので頼んでみると、スパゲティのナポリタンにそっくりの味で、思いのほかとてもうまかった。頼んだFullサイズで60だったが、超大盛サイズ。Halfサイズ40で、約1.3人前の量。
そのせいか、そのあともようしてきた!男子小便なら公衆便所があるのだが、用便のほうは、店とかに行っても貸してくれない。あきらめかけた頃、病院があったので中に入るとやっとトイレ発見。ああ助かった。
さすがに15年前とちがって、ぴょんぴょん跳ねながら教会のトイレを見つけたものの、間に合わず自爆・・・という悲劇はまぬがれた(笑)
単車探しの合間に、交差点のジュースやさんでバナナシェーク20ルピー。
移動アイスクリーム売りでカップバニラアイス80ml10ルピーを2つ食べる。
屋台のコロッケバーガー たしか20ルピーだったかな
そして路上のピーナツ売り。10ルピーで結構入れてくれて、なんだかんだで食べてばかりいる。とにかく安いのがありがたい。
今日もいろいろ聞いたり見たり試乗したりしているうちに、欲しい車種もだいぶ判ってきた。
そのなかで、程度が良くてしかも安い一台(Yamaha Fazer)に出合ったのだが、試乗も終えて買おうかという気になってたところなのに、店の長老は、
「インドのIDカードと住所を証明できなければ売ることはできない」
と言われて、凹んだ。
たしかに、正攻法ではインドでも名義変更などの登録が必要になる。日本だって単車買うのに必ず住民票がいるしね。しかしここはインドでなんでもありなので、ほかの店だと所有者名義をバイク店のスタッフの名義にすれば旅行者でも買うことが出来る。実際、ここで西洋人の旅行者が買ってるのを二組も見かけた。西洋人はなぜかみなエンフェールドを買っていた。
まあ、良く言えばじいさんの店がしっかりしてる証拠で、たしかにほかの店のは程度も眉唾ものが多いので、世の中思うようには行かない!明日の月曜日はどの店も定休日だと言うので、ホテルに戻ったら車種のスペックをネットでチェックして、火曜日までには決めておきたいところ。
夜8時ごろ宿に戻って屋上に干した洗濯物を取り込むと、せっかく洗ったのに、やたら煙臭くてげんなりする。ただでさえデリーの大気汚染はひどいのに、この時期は暖を取るためにあちこちでゴミを燃やしてるので、すぐ前が霞むぐらいに空気が汚い。
そのあとはパハールガンジ屋台食べ歩き。きのうと同じ揚げイモ20ルピー。
ベジモモ5個15ルピー。オムレツ屋台で、ゆでたまご10ルピーを二つ。そして最後にラッシー25ルピーでしめくくる。どれもこれもうまい。今日は食べてばかりだった。
ホットシャワーと洗濯と日記とネットで、2時過ぎに寝る。