11韓国旅 国境ドライブ3 東海岸・高城展望台から北朝鮮を眺める

韓国・国境の旅自転車・四輪車
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韓国旅シリーズも、いよいよハイライト!

北朝鮮を見て、金日成の別荘に入り、

国境地帯を走ってみた!

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高城(コソン)展望台にやってきた

展望台への道には検問所があり、徴兵されたまだ若い兵士が3~4人ぐらいいた。

パスポートを見て私の苗字を読み上げた。「〇〇〇〇ッシ・・? 〇〇〇〇サン!」なんて言ってくれた。このほんわかぶり。

 

仲間内で大はしゃぎしていた。軍服を着ているけど、そこいらの高校生や大学生とかわらないな。

兵士たち、何かいいことあったのかな。

日本の女子がそんな彼らを見たら、ぜったい「ギャップ萌え」するだろうな、と思う。

 

ところで、展望台への道は、車なら検問は通れるのだが、二輪車だとダメ。レンタカーで来て正解だった。

통일전망대  (統一展望台 トンイルチョンマンデ) と書かれた通行許可証を検問所でわたされて、それをダッシュボードの上に提示する。気分は報道関係の車だ。

そしてついに北朝鮮が見えた!

統一展望台より見た北朝鮮。

西方面、国境の山々。

この陰鬱すぎる天気こそが、北への旅情を盛り立ててくれる

北との国境地帯(停戦ライン)ゆえ、ビーチには誰一人いない、不気味な海。

高速道路と鉄道が走っている。奥が道路、手前のカーブしてるのが鉄道。

しばらく見ていると、何台かのバスが韓国方面に向かっていたので、金剛山の観光もできるらしい。

国境線

 

人もまばらな展望台の、宝石売り場の女店員。

どれだけの客が買うのだろうか。

「信念・鳥人」 島人ではない

北に向かって祈るマリア観音と、

南に向けられた戦車の凸凹コラボ。

たしかに、祈るマリア像が南に、戦車が北に向けられてたら、えっらいマズイやね

ここには、北朝鮮の品物が展示されたり売っていたのだが、それは別の機会に特集します。

鉄道駅とイミグレーション

この大検問所の先は北朝鮮への道なので、

もちろん、一般の人間や車は入ることができない。

さっき展望台から見かけたバスも、ここを通った様子。

鉄道駅はほとんど人影がいない。

北との交流は東側はまだぜんぜん活発じゃないし、南北情勢がどう転ぶかも判らないのに、

ここまで立派過ぎる建物は、税金の無駄遣い。

一般車も行き来できるこの道(展望台までの道)と、

右側の北朝鮮への縦貫道。柵を超えることはできない。

ビーチもこのとおり。

「スパイに注意」という看板もあって、

悪天候と相まって実に異様な雰囲気。

 

こんなほとんど通らない南北縦貫道などの工事受注先は

サムソンなどの韓国財閥ゼネコン。やはりそういうことか。

こうしてみると、ちょっとは統一ムードのようなものを感じるが、

やはり現実もある

国境に近い道路沿いには、

写真のようにいたるところにコンクリートの塊があるのだが、

みなさんは、

なんだか

わかりますか?

じつは

これは、

北が攻めてきた場合、

両端のコンクリートを爆破させ、

道路を封鎖するためのもの。

 

金日成の別荘

展望台と国境事務所を見たあとは、

「金日成の別荘」に寄る。

小児時代の金正日が座った階段にプレートが。

名前が「金」だから金色?

これが北だと、「偉大なる金正日将軍様」とかつけるんだろうけど、

韓国サイドだと、ただ「金正日 ↓」とそっけなく呼び捨てなところがいい。

別荘の中は、お役所的にきれいに改装されており

まるで美術館のよう。

もはや金日成らの生活臭や体臭は微塵も感じられない。

そんな北のドンの別荘だというのに

なぜかこんな自販機が!

いったい何が出てくるのか気になったので、1000w入れて買ってみると、

小さい箱が出てきて、中には粉末インスタントコーヒーが二袋入っていた。

果たしてここでお湯やカップはもらえるのだろうか?

 

雪道と国境地帯

東海岸・日本海側(金剛山)側を見終わったので、

次は西海岸・黄海(臨津江)側から北朝鮮を見ることに。

ソウル方面に戻る為、また山を越えて、西へ戻る。

 

緩やかな峠は、雪が降り積もってきた。

温泉マークとミンパクの文字が。韓国の民泊・温泉旅館である。

日本でも、民泊(みんぱく)という言葉が流行りだしたが、

韓国でもそっくり民泊(ミンパク민박)というのだった

路面に雪がうすらと積もっていたが、多少のハンドリングの変化ぐらいで無事突破

このときの気温、-3℃。外に出るのも億劫。

 

行きの時とは反対に、峠を越えると天気も回復したようだ。雪はやんで、次第に乾いていく。

新潟から群馬、東京に戻っていくような気分か。

 

途中、北朝鮮へ抜ける田舎道があるので、メインロードを外れ、どこまで北朝に近づけられるのか気になって行ってみた(GPS地図で、C/P 326と書かれているあたり)

が、DMZの15キロ手前あたりに検問があったので、この先多分入れないだろうと引き返した。

検問近くにあった個人商店のような僻地のスーパーは、買い物客はだいたいが軍人だった。

国境沿いの夜の山道を走りぬけ、ソウルから東へ80kmの春川市(チュンチョン)に到着。

冬のソナタで一躍有名になった町だ。

だけど4様やペ様なんぞいない、ただの地方都市だった。ブームも過ぎ去ったのか。

春川周辺で、寝床を探す。というよりも安眠できそうなところを探す。

今回は車なのですぐそこで寝れるし、何よりふつうの野宿とちがって不審がられないのがいい!

だが、あまりウロウロしているとガソリン代がどんどんかかる。

結果、工業団地の奥の路地で車を停めて、車中泊。

長い一日が終わった。

本日の走行:426km