さあ、来週から青森では「ねぶた祭り」が始まります!2008年のねぶた祭りに参加したときの記録を、写真を大幅に追加して紹介しますので、ねぶたに行かれる方は是非お役立てください!
復刻版!ねぶたブートキャンプ2008!
ねぶたブートキャンプ
O carnaval de Japão 2008
この夏も、ねぶたブートキャンプに入隊します。
駐屯地ではその名のとおり、キャンプ生活。
自分は跳人歩兵団に配属であります。 停止・早送りボタンは押せません。
ねぶたのビリーからグッジャブといわれるよう死力を尽くします。
では、出征して参ります。
ねぶたの写真は、2007年のねぶた日記も参照ください
7月29日 出発~郡山
去年同様、昼過ぎに起きてじっくり準備して夕方18時に出発しようと思ったが、夕立と雷のため、それが収まった19時半に出発。
館林のR50~小山~宇都宮間のR4はフリーウェイ状態だ。90~100km/h巡航でフルスロットル状態!
だが、宇都宮をすぎると普通の片側一車線の国道になり面白みがなくなる。
24時、郡山まで来た。町外れの小さい川の川べりでテント。こういうところのほうが誰も来ないので安眠できる。でもセミがギイギイのた打ち回る音がすこし耳障りだった。25時30分就寝。
走行230km
30日 郡山>気仙沼
朝5時起床。少し肌寒い。野宿したところは畑に面しているので朝からファーマーがやってくる。すばやく撤収、出発。
まだ朝が早いので空いてそうな店をさがす。幸楽苑が開いていたので、中華そばの大森を頼む
近くの席には、オール明けのチーマー風の若い男と水商売風の女が店を出て行く際、二人の男に対してごちそうさまでした、お世話になりました、などと、みょうに丁寧にあいさつしていた。
残ったその二人の男は、30ぐらいの男と、中年の男で、見た目はとくに何の変哲もない普通の客って感じだったが、勘定払って店を出る際、若い方は應援團か召使のように中年男にたいして頭を下げ、先に回って扉を開けたりしていた。黒のクラウンに乗り込む時も、中年男をまるでVIPのように助手席にエス コートしていた。ようするにジャパニーズマフィアのボスと子分だったわけだ。さすがここは東北のシカゴ。
でも、勘定を払うさいに店員に対しても、ちゃんとまともな態度だった。確かに893は礼儀作法がきびしいので、一般市民のカタギに対しても気を使っ ているんだなあ、そうやって成り上がってくるんだなあ、しかも組の者なのに、幸楽苑のような安い店でも食事を取るんだなあ(笑)、と朝っぱらから感心して しまった。
朝の通勤通学時間帯の郡山駅前を散策した後、R4で仙台へ。久しぶりに見る大都会だ。
仙台は市営の地下駐車場があるので、荷物ごと単車を駐車できるので街中を散策しやすいのだ。
夕ぐれの松島をちょい見て、石巻で暗くなったので石巻のスーパーでやっとこさ夕飯。かつどん、バナナ、ぱん、ヨーグルトなどを買い、駐車場のはずれで豪快に食う。
真性的漁師町・気仙沼の港の空き地でテント。
走行323km
31日 気仙沼>八戸
テント内が暑くなったので8時起床。午前中は気仙沼を一通り回り、R45のリアスの道を北上、八戸へ向かう
三陸を走って思ったのは、三陸はとにかく風が冷たい!真夏とは思えないぐらいで、昼間でも寒いぐらいだ!
去年、山形や秋田経由だった時は、ものすんごく暑かったのに。だから公園の水道で水浴びをした位だが、三陸ではとてもそんな気にはなれない。寒い北東からの寒流と、暖流が合わさる三陸は、だから魚がいっぱいとれるのだろう。
八戸三社祭と、美しすぎて災いを起こした市議会議員
八戸に着くと、ちょうど三社祭の前夜祭をやっていた。
八戸三社祭は青森四大祭りのひとつだが、なぜか八戸だけはねぶた・ねぷたではない。津軽と南部の違いであろうか。
それはさておき、山車のデカさがすごくて、立佞武多ぐらいの高さ近くはある。まるでリオのカーニバルの山車みたいだ。(でもリオのほうがもっと大きいだろう)
でも、だしが動くわけではない。その場で固定されている。山車の前で少年少女が太鼓や囃子を奏でる。
前夜祭ということもあるけど、意外に地味だ。でも、山車やお囃子が動かない分だけ、写真は撮りやすかった。
そういえば、偶然にも「美しすぎる市議会議員」も浴衣姿で山車と共に撮影されていた。撮影が終わると撮影クルーと共に去っていった。これじゃあ自由に八戸の町歩けんよなあ。
わるのりして写真集まで出されてかなり問題になっているが、彼女はこれからどうなるものぞ。
終わりごろ大スコールが降ってきて、三社祭はあっけなく幕切れ。あっちゅうまにずぶ濡れ。もういやや!
晴れてたら八戸郊外の川原の橋の下で野宿しようと思ったが、今夜は雨でめんどくさいので八戸フェリーターミナルでテントを張る。
走行335km
8月1日 金
7:20起床。朝は晴れている。工事の人が来たのですぐに撤収、出発する。
少し移動し、八戸大橋のあたりに神戸のポートアイランドのような人口島があって、そこは広大な空き地になっているのでそこで朝食。カップやきそば。
今日は八戸から弘前へ行く。青森県を横断するようなルートだ
午前中は三社大祭を見てから、八戸を出発。
八甲田の酸ヶ湯温泉に入ったあと、山を下り、夕方に弘前へ。
弘前駅からのびる繁華街は、斬新な新しい整備された街並みなんだけど、人気を感じない。
そう、まるでロサンゼルスのリトルトーキョーそっくりだった。
ねぷたの会場は、駅から離れた旧市街ともいえる弘前城のある辺りだった
弘前のねぷたが始まる。巨大な太鼓はなかなかの迫力。
でも物足りない。何より致命的なのは青森のようなラッセラー!という血の騒ぐような威勢がないこと。ねぷたもたいした大きさでもなく、流れも単調で、正直言って2時間もするとすっかり飽きてしまった。秋田の竿灯のほうが断然パワフルで見応えがある。
でも、屋台とかが少ないのでゴミがすくないのがいい。若いおされなカップルでも、自宅で作ったおにぎりとか弁当を持っており、ピクニック気分だ。ある意味エコロジーで慎ましい。
ねぷたの終わった弘前からは、青森のビリーブートねぶたキャンプ場へ。
だが、先に着いていた仲間はまだ少なく、しかもみんな寝てしまっているので、ひとりさびし~くテントを張る
走行219km
これよりねぶたの日々だー
8月2日 土
ねぶたブートキャンプ場に仲間が続々やってくる。2日はまだねぶたの初日なのに関わらず、今年は2.3日が週末になるので一番人が多い。
自分のテントの周りは超過密状態。ここまでの道中は人のいないところを探してテントを張っていたので、寝ている近くでおしゃべりされるとうっとうしいし落ち着かない。(と思わず毒を吐いてしまう)まあお互い様なんですがね。
今日は初日で、しかも雨なので全然気分が乗れず、60%ぐらいしかパワーがでなかった。まあ、あと5日間続くのだからいいや。
3日 日
この日は、仲間のうちの二人と酸ヶ湯温泉にいく。自分は先日すでに来たので、ふたりを案内する。じっくり温泉を満喫した後、キャンプ場に戻りねぶた。雲行きが怪しい。
ねぶたでは、また大雨が降ってきやがった。観客もまばらになる。おかげで跳人の威勢も低く、しかもまとまりがない。残念だ。
自分も70%しかパワーが出なかった
4日 月
今日は朝から晴れている!
この日はみんなで「ねぶたの里」へ向かう。
すぐそこに新幹線があったが、当時はまだ八戸までで、開通していなかった。
1961年
1969年
いつも跳ねている自分も、カンコー客側として、ねぷたの曳き手も体験できて良かったと思う。
今夜のねぶたは、天気がいいおかげで、くすぶっていた週末の分まで挽回じゃー!他の跳人達の威勢もよく、自分も100%パワーが出て、うおおお!久々に大爆発!充実感に自然と笑みがこぼれるぐらいだ。最高だ!
5日 火
本日も晴天なり。昨日まであわただしかったので今日はテントの中でのんびりするぞ。ねぶたバカンスなり。
6日 水
次々と仲間が帰ってしまう。キャンプ場内も閑散とし始める。昨日今日と炎天下の下でのキャンプだったので腕が真っ赤に日焼けして痛い。こりて日焼け止めクリームを買った。
昨夜もそうだったが、6日になると若い跳人がギッシリいるのだが、そのぶん小さくまとまってしまって跳ねずらくなり、さらにカラスが乱入するとリズムも乱れるので、私は他の連ではねることにした。遊撃跳人だ。
サンロード青森、私たちのねぶた、NTT、JR東日本、青森市役所・・などに闖入。これらのほうがうまくまとまっていて気分よくはねることができ、おかげで昨日よりは満足のいく跳ねができた。
そして、青森市役所の連では、猫のぬいぐるみをかぶって赤いTシャツを着た小柄な男がいた。おそらく祭り騒ぎに便乗してるニセモノかと思ったら、なんと本物の猫ひろしだった。もちろんラッセラーと叫びましたよ。
7日 木
今日はねぶた最終日、ねぶたの運行も夜ではなく昼間になる。つまりデーゲームだ。
昨日は猫ひろしだったが、今日発見したのはクマーだった。
この日は怪しいクマーと一緒に跳ねました。
最後の力を振り絞り、真夏の日差しの中、気が狂ったように跳ねた!
ついに最後のねぶたが終わった瞬間、
「ウアーーァゥ!ウオオオオオー!」
死力を出し尽くして仇花のように狂い散るヘビメタバンドのように絶叫するのだった。
爆発、燃焼、嘆き、終焉、そして滅び死に行く者への、断末魔のドラマだ!
ということで、ねぶたの終わりにくるった雄叫びをあげてるのがいたら、きっとそれはわたしです。
ってゆうか、すでに一部の間では知れわたっているらしい(笑)
気がつけば港で佇んでいた。港ではねぶたの海上運行の準備をしていた。
コロナ温泉に入ったら、すぐに五所川原に行かなくてはならない。
Aさんに連絡しようにも携帯がつながらず、結局祭りのあと五所川原駅で再会。
料亭「いのうえ」でおいしい焼肉をいただく。牛肉とも豚肉ともつかない食感と味だったが女将さんいわく馬肉なのだ。馬力がついた気がした。五所川原から青森に戻って寝る。
2~7日の走行283km
8日 金
今日はいよいよこのキャンプ場を離れなくてはならない。今年は1日の夜から8日までずっとフルに滞在した。他のテントでは盗難騒ぎもあったが、とにかくねぶたキャンプ場に感謝あるのみ。
自分のテントの近くで同じく撤収している外国人がいたので、ヘロウ、と声をかけてみるとベルギー人のカップルだった
彼らとは英語で話す。といってもオーストラリアと東南アジア放浪以降、日本に住んでいて英語を使わなくなったので自分の英語力が衰え、思ったように話せない。我ながらげんなりしてしまう。あうう。
このアベックは仕事をやめて日本を何週間か旅をしている。このねぶたには跳人として参加せず観客としてみたそうな
昨日の焼肉がおいしかったし、移動してしまうと野外料理がめんどくさくなるので最後にガッツり食いたいと思い、もち米(炊き方が失敗してもフォローできそうなので)を買って4合炊き、半額だった安い焼肉を買ってフライパンで焼く。
うまいのだが、もち米を何杯も食べるとおもいっきり胃にもたれて、気持ち悪くなった。残った分はおにぎりにすれば明日の朝まで持つだろう。
今日も五所川原の立佞武多。そのあと五所川原郊外の森の中で野宿。ひさしぶりに一人っきりになれたぞ。
走行85km
9日 土
静かなので9時間以上寝てしまった。ねぶたキャンプの毎日はとても忙しく、野外宴会で3時半ぐらいに寝て、テント内の暑さで7:50分に目覚めてしまうと言う睡眠不足ぎみだった
今日は休息日だ。五所川原から鯵ヶ沢まで適当に走る。
鯵ヶ沢では「海の駅」で名物のいか焼きを食べる。300円。これがうまい!
その二階では技のデパート・舞の海の相撲博物館を見学。
舞の海が活躍していた90年代半ばの頃が大相撲の黄金期だったのではないか。それに比べて今の相撲は外国からの出かせぎ力士らがやりたい放題やって犯罪まで犯すやつも出てきてはロクなもんじゃない。
今夜は五所川原の花火大会だ。意外にも街にはきのうの立佞武多の面影は無い。
花火を見て、五所川原近郊のスーパー銭湯に入り、きのうと同じところで野宿。
走行131km
10日 日
さあ、いよいよ南下だ。今夜は秋田市の花火大会を見るぞ。
日本海側に沿って南下。鯵ヶ沢ではまたいか焼きを食べる。
R101、農道、R7で能代、秋田到着。
秋田では二日連続の花火大会だ。
考えてみれば7月31日から11日連続で、毎晩祭りか花火を堪能していた。夏大爆発!
花火が終わり、健康ランドで入浴し、東北名物「めしの半田屋」でどんぶりめしを食い、25時前に刈和野の雄物川河川敷でテント。
走行296km
11日 月
8時起床。暑さでテントを這い出る。
川の音を聞きながらPCでデジカメ画像を保存編集する。
出発し、南下するごとに暑くなり、走っているうちにささいなことで無性にむかついてしまう。ねぶたの疲れが出てきた。走るのもイヤになってきたので、横の手前に見える横手のイオンモールで休憩しよう。
クーラーの効いた店内は快適なので、気がついたら2時間もいてしまった。だが暑さのピークも過ぎて気分も回復。どんどん南下。
やがて夜間走行になる。疲れがたまっているうえ、今夜は最後の野宿とあって、夜10時すぎに自動二輪で南下中、艶かしい睡魔が現れて、視界がぐにゃぐにゃになり、気がつけばセンターラインを越えそうになった。
これは危険だと思い、南会津の河川敷の橋の下の駐車場を見つけるやいなや、モーレツに眠いのでヘルメットをかぶったまま速攻でごろ寝。
仮眠のつもりで寝たのに・・・目覚めた時には朝になっていました。
(ま、おかげでテントなどを設営&撤収する手間が省けたけどね!)
走行378km
12日 火
そんな死体状態の野宿からすぐ目を覚ます。5時20分。まだ朝早いが出発。
南会津は、昔とかわらぬ衣装を着た老人たちが朝早くから活動している。
6時半になるとイスラム諸国のコーランのようにラジオ体操がスピーカーから流れる。そんな山の中の田舎だ。
木賊温泉の露天風呂に入る。だけど誰もいない。一人で満喫。
木賊温泉といえば、4,5年前は「木賊軍団」のキャンプに参加し、心から楽しんでいたかつての自分がいた。
ところが、その後人間どうしでいろいろあったので、もう木賊軍団に行く事はないだろう。
ほろ苦い思い出だが、それも過去の美しい青春の思い出のひとつとして、永遠に記憶させておこう。
木賊から出発してしばらくすると突然のエンスト。
実は青森でもエンストしたのでプラグを買って交換したのだが、またエンストしたのだ。しばらくゆすぶったらやっと普通にエンジンがかかった。どうやらキャブの調子が悪いのかも。少し不安になる
栃木県にはいると、道が狭く一気に車も多くなり、タラタラ走らされてまたいらついてしまう。ああ、関東に戻ってきたんだなあと嘆いてしまう。山を降りて宇都宮、小山へ。
とくに館林では、アフリカ顔負けの猛烈な日差しと暑さ。ドラッグストアーでアイスを買ってしゃしゃり食う。あと少しだ。
14時01分、帰宅。外はあちい。
去年は、もうねぶたで気が狂ったように叫び跳ねまくったので、のどが枯れてしまったが、今年はコントロールしたのか、のども枯れず脚もおかしくならなかった。でもそれって100%爆発させてない証拠なので、終わってみると哀しい・・・
よっしゃ、来年こそは完全燃焼、気が狂ったように大爆発じゃっ~!
走行283km
総走行距離 2563km
7月29日~8月12日の総費用 38110円
宿泊費 0円
有料道路代 0円
二輪駐車料金 仙台100円
ねぶた装備 : (鈴9個 増設) 4500円 (草履 Lサイズ)720円
ガソリン代 11768円 (リッター約177円 高すぎる!)
食費その他 21022円
※ガソリン代はさておき、今年は野宿する前にスーパー銭湯に入ったりしたのでお金がかかった