あのオバマ氏も食べた!?たびいちドットコムでは、うまい店だけでなく、どうしようもないぐらいマズイ店も取り上げます。
多文化の混血する町・パクセー
タイとベトナムに挟まれたラオス南部の最大都市・パクセーは、ラオスやフランスだけでなく、タイとベトナムのミックスした多国籍な町です。
ベトナム系住民もおり、小さな町でありながら、フランス人を中心とした西洋人旅行者や在住者が多くいます
そこの中心部にあるベトナムレストラン「ハノイ・パクセーレストラン」は、いい店なんだけど、強烈に印象が残るぐらいの店でした!
むかしベトナム(ホーチミン)で食べた現地の料理は、割とおいしかったのだが、よりリアルな料理となると、当たり外れが大きいようです
町を歩いて偶然に見つけたのが、このベトナムレストランの前にある
この謎看板。
BUN CHA OBAMA??オバマケバブヌードル?
なぜオバマ?いったいどんな料理なんだ?それがきっかけでこの店に入りました
これがオバマの味だ
さっそく「ブン チャ オバマ」というのを注文。15000K(約200円)
見た目はまずまずおいしそうに見えるけど・・・
汁が強烈に臭い!とんこつとナンプラーを混ぜて煮しめた様な、猛烈な臭い。
臭いのきつい脂身のついた豚肉と、タイのネーム(ソーセージ)のように発酵したミニハンバーグ。そして味のない白い米麺。野菜。どれも異次元の味である。
そういえばタイのラーメン(バーミーナーム)は昔は甘いことが多かったらしいが、最近のタイ料理は、砂糖などは自分で入れて好みの味にしろというスタンス。
ところがベトナム料理は手加減無用!スープは強烈なにおいのくせに、砂糖が入って甘いので、日本人の味覚からすると、まるで罰ゲームのような味だった。
とはいえ中のハンバーグは割とおいしく、それなりに旨味要素はあったものの、やはり変に甘いスープは飲めなかった。
ただ、野菜がたっぷり食べれたからよかったと思う。野菜が不足気味だった。
ではなぜオバマという名前なのかは最後に載せます
くささ爆発!!「ブンダウ・マムトム」
そしてさらに強烈だったのが
Bun Dau Mam Tom (Noodle with fried tofu and shrimp sauce)
https://vietnam-navi.info/article/bun-dau-mam-tom
ここの店はベトナム料理とはいえハノイ料理を専門にしており、ホーチミン料理とは違うらしく、ハノイ料理なんて全然知らないので、適当に注文したのがブンダウマムトム。
ハンバーガーがくいたいのに、ハンバーガーはいつも置いて無く、あるのは例のオバマヌードルぐらいしかない。どうせだったら違うものを頼もうと、エビペーストと豆腐のチーズという英語表記が気になったので、それを注文してみたものの・・
小皿の、灰色のゆで小豆みたいなのは、マムトムといって海老を発酵させたものらしいが、これがドブ川のヘドロのようなとんでもない悪臭だった。
食欲の失せる臭いながらも「ナットーやくさやや鮒ずしのように食べてみると違うのでは?」と、揚げ豆腐にマムトムをつけて挑戦してみたものの、やはりダメだった。ヘドロの臭いは、所詮ヘドロの味。エビの旨味があるというが、それ以上に強烈なヘドロフレーバーのほうが圧倒的に勝ってしまう。
http://hanoi-online.net/index.php/bun-dau-mam-tom-noodle-with-fried-tofu-and-shrimp-sauce-at-phan-phu-tien-street/
かといって白い麺は、味が全くないので、何かにつけないと食べれない。
例えば日本ならそばつゆとか、せめてしょう油でもあればいいけど、テーブルにあるのはタイ製ナンプラーと甘いチリソースとニンニクと唐辛子の甘酢漬けしかなく、もはや八方ふさがりのような状態。
仕方ないのでもう一つの小皿にあるヌクチャム(唐辛子の入ったベトナムのナンプラー)だけで食べるのだが、もはや苦行。
苦肉の策として、ゆでた豚肉に小皿に入ったナンプラーをかけて、豚肉とソーセージと野菜で一緒に麺をかきこむ。
うまい料理ならあっという間に完食するのだけど、特に白い麺がなかなか減らない。でも出された料理は残したくはないので、マムトム以外は全部食べた。まるでマラソンのような苦行の気分だった
ただ、日本人でもこの料理が熱烈に好きな人がいるらしいので、まずいと感じるか極上と感じるかは、好みがはっきり分かれる料理ですね。
機内食の思い出
思えば、ブンダウマムトムを食べてる最中、2010年にベトナム航空に乗ったときの機内食の味がまざまざと甦ってきた。
普通のフラッグシップの航空会社だったら、洋食とか中華とかベジタリアンとか配慮されるし、どんな料理でも世界各国の万人に見合う味付けにするのに、その時のベトナム航空の便はベトナム料理しかなく、しかも社会主義国らしい天井天下唯我独尊な味だった。
ヌードルは味がなく、それどころか石けんのような後味がしたし、味付けされてない魚と、まったくおいしくなかったのである。唯一の救いはパンぐらいである(笑)
これまでいろんな航空会社に乗ってきて、どれもうまかったのに、人生の中で一番まずい機内食だった。とはいえ、残すのはおさかなさんや麦さんなどにバチが当たるので、やはり全部食べたけど。
と不味いまずいといいつつも、なぜかこの店には入ってしまうのである
それは、店員がけっこう愛想がいいのと、粗食なので健康にいいからだ。
白い米麺は味がない分カロリーが少ない(インスタント麺はパーム油を使ってるので健康にはよろしくない)し、野菜をふんだんに使っている。
ベトナムのアオザイをきた女学生がみなスリムなのは、ベトナムの食事が低カロリーだからだ。
ラオスでは食の種類が乏しく、自分の場合どうしてもスナック菓子などに偏りがちになるので、あえてマズイ料理を食べて、栄養バランスを取る必要がある。開き直って不味いものばかり食べとけば、ほかの料理がより旨く感じられると言うもの。
なぜオバマという名前なのか
そして最後にオバマというネーミングについて
あまりに気になったので、後日の来店時に英語のできる店員に聞いてみたところ、
プレジデント・オバマがベトナムに訪問した時に食べたのと同じタイプだからだという
そういうことだったのか。謎が解けてすっきりした気分になった
後でネットで調べてみると、たしかに小浜さんがハノイの名もなき食堂で食べてるシーンがあった。もちろんその後は有名になってしまったけど。
しかし、本当に小浜さんはあの強烈な臭いと甘いスープに満足したのだろうか?
あとで「ウウ、マズイ!」と心の中で叫んでないか、邪推してしまったのである。
そしてこの記事を更新した直後に出てきた本人のツイート。
“Low plastic stool, cheap but delicious noodles, cold Hanoi beer.” This is how I’ll remember Tony. He taught us about food — but more importantly, about its ability to bring us together. To make us a little less afraid of the unknown. We’ll miss him. pic.twitter.com/orEXIaEMZM
— Barack Obama (@BarackObama) June 8, 2018
あ、デリシャスって書いてますね
でも、国際感覚の長けた彼は、現地の食事を食べるのは本当に現地の国に敬意を表してると思う。だからベトナム人としてもうれしいのだと思う。そうじゃなかったらわざわざオバマなんてネーミングしないしね。
果たして、プンラトに同じことできるだろうか。とおもったパクセーの日でした。