バイク乗りにとって一番おそろしいのが、
何の前触れもなく、バイクが全く動かなくなって、途方にくれること。
そこで、実際にあったトラブルと、解決例を紹介します。
GN125に、理不尽なトラブルが発生
2007年7月17日の話になりますが、当時GN125という単車に乗っていました。
いつものように通勤のためGN125で走行中、突然エンジンが「ボボボボボ」という音と共に止まった。
ライトやウインカーなどはちゃんと通電しているのだが、セルボタンが周らない。押しがけもだめ。もちろんキルスイッチも確認した。
幸い家からそんなに離れてなかったので家まで押して歩いて帰った。おかげで会社には遅刻しました(´;ω;`)
GN125突然死の原因を調べてみたところ
もし原因がエンジン自体なら、異音があったりオイルがへったりパワーダウンの徴候があるのだが、いきなり突然ストップするのはイグニッションコイルなどの電装系であろう。
まずは家にあるスペアパーツとして
CDIユニット(ブラックボックス。エンジンの点火をイグナイタ回路にて司令する頭脳のようなもの)と
イグニッションコイル(ジェベル125のもので他車種なので、適合するかはわからんけど、やってみるしかない)
があったので、まずはそれでを試してみることにする。
というのも、そのときGNは11万キロ走っているので、劣化と老衰で棺桶に片足を突っ込んでるボロバイクだったので、いつどこがイカれようがもはや何ら不思議ではないのです。
それで翌日
CDIユニットを交換したら、
あっさりエンジンがかかり、復活。
(左が古いCDIユニットで、右が新しいほう)
これまでと同じように動くようになったので、じつに拍子抜けでした
初めての北海道ツーリングでも・・・
思えば1996年。夏の北海道をはじめてツーリングしていた時の事。
あらしの去った翌朝、ちょうど上記と同じようなトラブルがあって、出発して少し経ったらエンジンが止まったのだ。
その時はGNに乗り始めて1年あまりのBeginner Boyだったので、全く原因がわからず、あわてふためくばかりで、クソーこんなバイク捨てて帰りたいと思った。
何キロも押して歩き、汗だくへろへろになりながらバイク屋につくと、CDIユニットとイグニッションコイルをすぐに取り寄せて交換してくれた。
バイクの脳・CDIが壊れると、非情にもその場でただの鉄の塊になる。この手の電装部品は非常に高価なので修理代に25000円かかった。
共通しているのは、その前に大雨が長時間ふってたということだ。
2007年のときは、壊れたCDIを調べてみると、なぜか横に隙間があいていた。
つまり、断続的な大雨でCDIボックスの隙間から雨水が浸入し、エンジンをかけて電子回路が回って、しばらくして水が回路に付いて漏電、ショートしたのかもしれない。
CDIユニットを分解。ファミコンソフトのような緑色の基盤上に、コンデンサやら抵抗器などが組まれて80年代の香りがする。
しかし。
CDIはシートの下に隠れるわけだから、どんなに大雨が降っても、大雨が入り込むことはないのだが・・・
なぜかとおもって不思議に思って、当時の写真を見たところ、
シートカバーを伝って水が浸入!
見ての通り、GN125はボロバイクだったので、シートの表面には、経年劣化で盛大な穴が開いていた
そこで、同じく穴が開いて使い物にならなくなった合羽の生地を使って、自作のシートカバーをつけていた。
しかし、これがまちがいだった。
本来ならシートの水は下に流れるものの、自作カバーの端をシート内側に仕舞ったせいで、豪雨の水が横に伝わり、内部にも水が入る構造になり、CDIにも水が伝わってしまった。
思えば96年のときも、かなりの豪雨になるからと、バイクカバーの代わりに小さ目のレジャーシートを中途半端にかけたおかげで、内部に水が浸入したのだと思われる。
ということで。
最大の予防策は、
大雨が降る前は、ガレージの中に入れるか、バイクカバーをかけるようにする。
バイクカバーについてや、カバーの種類についてはこちらを参照してください
そして、
シートに穴が開いた場合は、その場しのぎの自作カバーではなく、補修シートを使う
古いバイクに乗る場合は
つまり、この手のトラブルは、何万キロ、何十万キロと走って、やっとわかるトラブル。日本と世界で、電装系がトラぶったおかげで私は何度も地獄を見ているので、そのつらい経験上、今回は迅速に解決できた。
たまたまオークションでジャンク品のCDIが激安だったので、この先何かのこともあるだろうとおもわず入手したのだが、今回はそれが役に立って運がよかった。
古いバイクに乗る場合は、何より型が古いのでパーツが絶版になったりすることも多いから、パーツのストックは必須だと思いました。