2016年に連載していた18きっぷの旅も古くなったので、前後編にまとめました
たびいちです。旅のウェブサイトを作っておきながら、これまであまり旅らしいことを書いてませんでした。
もしお金と時間があれば、いまごろ常夏のタイなどを旅していたところですが、
人生思うようにはいかないのは世の常。
しかし、旅のウェブサイトを立ち上げたからには、金と時間がなくても、旅をしなければならない。
そこで!ついにやります!
いよいよやります!
たびいちドットコム旗揚げ記念・初企画!
それはなんと、
「目指すは青函トンネル!極寒と試練の青春野宿貧乏旅行!」
目指すは、津軽海峡冬景色!
本州と北海道を結ぶ青函連絡船が廃止になり、
そして今年になって特急も廃止になり、
ついに北海道も新幹線時代の幕開けとなった。
しかし!新幹線ですっ飛んでしまうと、あまりにロマンが無いではないか。
タイのビーチリゾートなぞとちがって、まだまだ冬の東北の旅では、「哀愁」こそがテーマですよ。
新幹線開通後も18きっぷでも新幹線に乗れるようになるが、
何より別料金を取られるのはシャクにさわる。
ならば3月21日までは、青森県蟹田から北海道木古内の区間は特急でも18きっぷで無料で乗れるので、これを機に乗り収め!
ということで、今回の貧乏旅のルールは
期間は3月上旬。
目的地は、函館。
青函トンネルと最後の特急を味わう。
自宅から函館は、特急などの追加料金は一切払わない。18きっぷのみ。
函館以外は、宿泊代を一切使わない。
行きの青森と帰りの秋田では野宿する(厳冬期用の山岳用シュラフを使用)
埼玉から函館まで片道2日でいき、18切符は合計4枚分だけを使う
スケジュールは
1日目 スタート>新潟>秋田>青森
2日目 青森>函館
帰り1日目 函館>青森>秋田
2日目 秋田>山形>仙台>福島>宇都宮>大宮>ゴール
(盛岡以北の経由になると、第3セクター経由になり、別料金が発生してしまうため。)
とくに青森=函館間は、特急の本数は多いものの、これを無料区間だけで済ます場合、普通列車などの便数がとても少なく、乗りつぎも悪いので、時刻をしっかり決めておく必要がある。
時刻表 出典・参照先:
さかなのページさんより
http://www.navitime.co.jp/diagram/
行き1日目
上野513→高崎655(途中駅より乗車)
高崎710→水上814
水上824→長岡1021
長岡1027→新潟1127
新潟1143→村上1257
村上1335→酒田1556
酒田1631→秋田1819
秋田1841→大館2035
大館2119→青森2248
行き2日目
青森805→蟹田843
蟹田851→木古内946 白鳥93号
木古内1228→函館1333
帰路
1日目
函館1027→木古内1131
木古内1159→蟹田1252
蟹田1405→青森1442青森→弘前→秋田
青森や弘前に寄るため、時刻は省略。
2日目
秋田→新庄→山形→仙台→福島→郡山→黒磯→宇都宮→大宮→ゴール
山形や仙台、福島などに寄るため、時刻は省略。
予定は決めておいたが、初日は夜明け発のハードさなので、
青森ではなく秋田あたりで野宿するかもしれない。
結構なスケジュールなので、途中でどうなるかはわからない。
まさに番狂わせもあいうる「リアル桃鉄」な気分が味わえる。
青春は、泥臭く、汗臭いものだ。
そして、制約と時間の戦いになる18きっぷの旅は、まさにゲームだ!
我が青春の基本に戻る、野宿の旅!
2 装備編
2016年3月5~10日 5泊6日 埼玉から函館の18きっぷの旅で持っていったものを紹介します!
大きく二つのバッグで旅しました
デイバッグ
スーツケース
写真の右は寝袋。寝袋だけでスーツケースの半分も占有してしまった。左下は衣類などの着替え、左上の白いのは手土産。その上に古新聞やノートパソコンを入れました。残りはデイバックに入れた。
その中身:
サイフ
(現金、クレジットカード など)
18きっぷ
(これがないと旅が始まらない!)
日記ノート
折り畳み傘(一度も使わなかった)
ひげそり 石けん箱 歯みがき
友人宅への手土産
衣類:
北東北や道南の気温は、「0℃から-5℃」の寒さを想定。
冬用手袋
ニット帽
Yシャツ、MA-1ジャンパーと、赤い裏起毛の上着。
(3月上旬の函館なら、首都圏の最寒厳冬期の服装で充分だった)
靴下 4組(靴下は毎日取り替える)
Tシャツ・下着
寝間着(スウェットズボン)
デジタル製品
デジカメとSDカード
ノートパソコンとACアダプター
パソコンソフトカバー
マウス
MP3プレーヤー(iPod touch の予備として)
携帯電話
iPod touch 4G (iphone並の機能がある)
エネループ(単三 8本&充電器)
あまりにエネループは偉大なので、ほかの単三型充電池や乾電池なぞ使う気がしません(笑)
そんなエネループは量販店よりもネットで買ったほうが安い!!
モバイルチャージャー
2Aと余裕の出力なので、充電力も安定。携帯とiPod touch の両方同時に充電できる
電池式モバイルチャージャー
単三4本で携帯やスマホなどのUSB製品充電ができる。iPod touch 4G なら2~3回分は充電できるが、もっともエネループの電池自体も旅先では貴重。緊急用に持ってきたので実際は使わなかった。
GPS(Garmin 64)
列車に乗りながら走行中の位置や列車の速度もわかる!
写真は、特急白鳥の車内で撮影
野宿する時に使ったもの
寝袋 Nanga スーパー1000
8年前に当時1万円で買ったが、現在では売ってないかも。
快適温度 -10℃ 最低温度 -20℃
と書いてあったが、以前マイナス6度の真冬の山中で寝たときは、かなり寒かった。
ただ今回は、秋田や青森で寝たときも、0℃ぐらいだったので、このシーズンにしては思ったよりも寒くなく、充分に寝れた。
これから冬の野宿をしたい人は、これ↓でちょうどいいかも。スーパー1000よりも半額以下!
古新聞:
寝袋の下に敷く。普段野宿する時は、銀マットを使うのだが、野宿は2泊のみで、荷物をコンパクトにする必要があるため。
なので断熱とクッション性能というよりも、ただ単に寝袋に地面の汚れがつくのを防ぐため。
コンクリートの上で新聞紙をひいて寝たわけだが、寝袋がしっかりしてたせいか、地面の冷たさや堅さなんか気にならなかった。
3 埼玉>新潟編
2016年3月5日。旅立ちの日がやってきた!
思えば前日は、一日使って休養と準備にあけくれた。
昨夜は22時半まで準備したものの、22時40分ぐらいに寝て、夜中の2時に起きる予定だった。
が、2時なんていつもなら睡眠ピークの真っ最中なので、なんとか目がさめても眠くて眠くてどうにもならず、2時半になり、3時になり、結局3時15分に起きた。
再び準備して、日の出とともに家を出て駅へと歩いた。
さあ、青春18きっぷの旅が始まる!
行き1日目のスケジュール
上野513→高崎655(途中駅より乗車)
高崎710→水上814
水上824→長岡1021
長岡1027→新潟1127
新潟1143→村上1257
村上1335→酒田1556
酒田1631→秋田1819
秋田1841→大館2035
大館2119→青森2248
時刻表の出典・参照先: さかなのページさん
いってきまーす
駅に着いて、改札へ。
18きっぷは、当日に買うと出発前で慌ててしまいいろいろトラブルが起きそうなので、余裕を持っておととい買っておいたのだが、これが正解だった。
有人改札へ行くと、女子駅員より、改札印をもらう。
改札のあと、女子駅員から「いってらっしゃい」と言われたので、私も「いってきまぁす!」と妙に自信たっぷりに返答した。いい旅になりそうだ。
18きっぷの初電車・下りの湘南新宿ライン高崎線に乗り込む。
今日は土曜日。車内には登山客やスノーボーダー、家族ずれも目立つ
6時38分ごろ、岡部駅あたりでふっかちゃんが描かれたガスタンクを見る。いよいよ旅気分が始まっていく。
そういえば深谷駅あたりから、乗り降りの際は、自動ドアではなく、ボタンで開閉するようになる
それ以南の首都圏の電車だと自動開閉なので、とても新鮮。同じ埼玉県なのに。
高崎駅
高崎を降りると北上したせいか、少し寒く感じる。
名物だるま弁当。キティだるままであるのは、世の流れか。
赤いだるまの弁当箱は、貯金箱になるって知ってた?
高崎より先の列車は、どんな列車なんだろう?
と思って見てみると、なつかしのカラーリングだった
ボックスシートで朝食を食べてる人も多く、これもまたレトロな雰囲気。
深谷より先は北海道まで、ドアの開け閉めは、自動ではなくなるが、水上線では、なんと手動。昭和の匂い。
高崎までは15両編成だったのが、水上行きは、4両編成。これまで10両とか15両の列車に乗り慣れてるので、ギャップがありすぎる。
渋川のあたりは、眺めが良い。
水上線は、多くがボード客や登山客だ。向かいには、一人の山ガールがいた。背は高く、登山者という雰囲気だが、まだあどけないかんじがして、10代後半ぐらいだろうか。化粧気が無く素朴。自然が好きなんだろうね。
7時48分、初のトンネル。ここから山が始まる。
トンネルを過ぎると、山影に雪が出てきた。しかし岩本駅や沼田駅には雪はない。
8時10分の写真。
水上駅
水上駅から長岡行きの列車に乗り換える。登山者とボードを背負った若者がとても多い。
そのなかで、ボードを担いだ高校生男子2と女子1の3人組が乗り込んできたが、彼の手には水上から500円の片道切符が見えた。
水上の高校生は、まさに「買い物に行く感覚」で気軽にゲレンデにすべりに行くのだ。
国境の長いトンネルを抜けると雪国であった
水上を出ると、まもなく群馬と新潟を結ぶ長いトンネルになり、トンネル内には二つの駅がある。地下鉄みたいだが、トンネルの中をそのまま駅にしたものなので、その質素さはまるで洞くつみたいだ。
トンネルの中の土合駅。
そのトンネル駅では、何人かの登山客が降りていった。
長いトンネルを抜けると、一面真っ白の世界に変わる
天気は関東と同じく晴れてるので、いきなり雪国、というほどのインパクトではないが、
このあたりは駅ごとにスキー場がある。ほとんどが駅の目の前がスキー場だ。そこでスキー客のほとんどが降りていき、静けさが戻った。
しかし新幹線のある越後湯沢駅につくと、やはりスキーボード客がドドドと乗り込んで来た。向かいに座った若い女子は、ハーフ的なモデルのような都会的。まるで東京の満員電車。
上越国際スキー場の駅でまたドドドと降りていったので、もとの静けさに戻った
そういえば2013年夏の旅で、静岡県三島駅でサラリーマンなどがドドドっと乗り込んできたが、次の沼津駅でドドドと降りて、またもすっきりしたので、そのときを思い出した。新幹線の駅は三島にあるが、やはりビジネス・商業の中心は沼津のようだ
思えば、首都圏から普通列車でも3時間ぐらいでスキー場に行けるので、余った18きっぷの活用として、日帰りでスキーとかに行くのもありだなと思った。
バブルの頃は、スキーなんて「シーマに乗ってスキーに行く!」というお金のかかる遊びというイメージだたが
そもそも駅ごとにスキー場があるということは、自家用車の少なかった昔はみんな、東京から上越線に乗ってスキーに行ってたのだ。
バブルも終わり、最近では車を持ってない人も多いので、鉄道でスキー・ボードに行くという動きも復権している。
9:36、まだ雪が濃い浦佐付近。
長岡駅
長岡で、快速新潟行きに乗り換える
ここまで来ると、スキー客はおらず、地元の人やサラリーマンなど。混雑しているため、あまり写真も撮れず、少しきつかった。
一面の真っ白の銀世界だった景色も、長岡まで来ると大分少なくなり、さらにだんだんと少なくなっていくのがわかる
下の写真を見ると・・・・
9:36、まだ雪が濃い浦佐付近。
10:34 見附付近
10:34 見附付近
11:07 新津付近
雪国からあっという間に、このように変わっていく。
長岡のあたりから広大な田んぼが広がるのだが、田んぼはだいぶ融けて半分雪で覆われていたのが、
見附あたりになると、田んぼには雪がほどんどなくなる。
三条では道陰をのぞいてほとんど雪がなくなり
そして新潟市内(亀田)までくると、どこにも全く雪がない。
その変わり行く姿は、新潟県でも山沿いと海沿いではガラッと変わっていくので、これほど景色の変わり具合が面白いものは、ほかにないと思う。
新潟駅
そしてついに新潟着!
さあ、これからどうなるか!はたして本日中に青森に着けるのか!?
4 新潟>秋田編
夜明けに家を出発して
目まぐるしく変化する景色におどろきつつ、新潟に到着。
1日目の後半戦は新潟から秋田、そして青森。どんな旅が待ち受けているのか!?
新潟駅での葛藤
新潟に着いた時、
そのまま次の列車に乗りついで青森に向かうか?
それともせっかくだから新潟で少し観光しようか?
と迷っていた。
観光となる場合、その次の便は二時間後の1343発の村上行きになるが、そうなると青森には着けず、秋田か東能代で野宿する事になる。
とりあえず駅の外に出た。ひさしぶりの都会。
新興の政令指定都市なので地下鉄はないが
普通のバスのほかに
BRTがメインの市内交通になる
しかしスーツケースを転がしながら歩くのは、やっぱりしんどいことがわかる。
やっぱり一度村上行きの列車を見ておこうと思い、プラットフォームに着くころには
もう街に戻る気はなくなり、そのまま1143発の村上行きに乗ってしまった。
朱鷺メッセのある高層ビル。眺めのいいホテル。
このビルには韓国とロシアの領事館もある!
新潟>村上
村上行きの列車は、長岡>新潟行きと違い、かなり空いているので一安心。
100km/hで疾走
主に地元の高校生が乗り込む、ローカル線。
部活帰りの坊主頭の高校生がスマホをいじってる、2016年のありふれた光景だ。
新潟市内には全くなかった雪も、町外れになると再び道陰に姿を現す。
疲れたので昼寝をする。
村上駅 1257>1335
人情があるのは下町だけでない?
鮭・酒・なさけ・避け・裂け・・・
村上では乗りつぎに結構時間があるので、昼食にした。
家で作っておいたおにぎりを、レンタカーの建物の裏で食べる。
日向にいるとなんだか汗ばみそうなぐらいの、春の日差しだった。
村上1335>酒田1556
いよいよローカル度満点になる
たったの2両編成で、驚きのディーゼルエンジン。トイレもなつかしのステンレスの和式。
ボックスシートではなく、ロングシートになる
日本海路線のハイライト!念願の海が見える!
しかも今日は天気もいいので、テンション超あがりまくり!!
これらの「海・満開!」な曲を聞きながら日本海や漁村を眺めるのは最高だ!
15時47分、砂越駅で見かけた銅像。
これだけ最高の眺めだと、
そりゃあイネ持って踊りまくりたくなるよね
新潟の雪景色も良かったが、この日本海が見えるルートはいちばんすばらしいシーンだった。
日本はこんなに自然が豊かだとは!18きっぷの旅は、大変だけど、こんなにすばらしいものだとは思いもしなかった。
もっと早く知っておけばよかったと思う。
酒田駅
酒田>秋田
秋田行きの列車は、これもまた二両編成だが電化されている。トイレも洋式になった。
村上>酒田間とちがって、そんなに海は見えなかったが、夕日が美しかった。
日本海の夕日は、鉄道旅の真髄。
鳥海山
国道7号と併走。単車で青森や北海道にいく時は、この道を走った。
海を離れ、内陸に入るとところどころ雪がある。
それにしても車内はとても静かだ。誰も話す人がいない。
そうして、秋田駅に着いたのだった
5 秋田>青森編
目まぐるしく変化する雪国の景色におどろき
海と夕日に感動しつつ、秋田にやってきた。
1日目の後半戦の最後は秋田から青森。どんな旅が待ち受けているのか!?
秋田駅
秋田>大館行きの列車は、3両編成でトイレも洋式である。少し都会的になった。
近くに座っている女子高生たちは、ほとんどそんなになまってない
なのに、彼女らの持っていた本は、ずばり「方言は気持ちをつたえる」という本だった。やはり秋田人であり、方言を意識している証拠だろう。
ところが、秋田の田舎のおっさんたちはやはりなまっている。
そのサラリーマンのおっさんの集団は、電車の中で2次会扱いなのか、まるで花見客のようにビール片手に盛り上がっている。東京でやったらヒンシュクを買いそうだな。近くを通るとその酒臭いこと。
もしこれが仕事帰りだったら、うるせえぢぢーたちだな、と思って、ほかの車両に移動してたろうけど、
そのあまりに訛りまくってるザマは、まさに「あまちゃん」の登場人物のかけあいみたいで、聴いてると別な意味で面白い。
むこうがハメ外してるのなら、ならば自分も!と、
ガラガラのロングシートの4席分を使って仰向けになって寝てやった。
名付けて「スーパーグランクラス」
そう、新幹線のグランクラスでさえ、180度仰向けで寝ることはできないので、これぞスーパーグランクラスだ。
ただし足をシートの上に乗せるのは不潔なので、足はスーツケースの上に乗せた。またはシートの上に新聞紙を敷いて足を乗せたほうが良かった。
靴を脱いでも、全然寒さを感じない。車内は充分温かい。
仰向けになって寝てると、遠くの席では、あいかわらずクダを巻いていたが、さすがにやりたい放題に黙ってないようで、
近くに居たOLが「いいかげんにしてください!!!」とオヤジたちにぶちきれまくっていた。
まるでスーパーグランクラスしている自分のことをいわれた気分すらした。
大館駅
秋田駅では乗り換え時間が短かったので、乗り換え時間の長い大館駅で夕食にしようとするも、
夜9時前なのに、駅中のコンビニ・ニューデイズも、なんと閉店!
コンビニとはいえ自分の都合で閉店時間を決めてしまうあたり、これがローカルルールなのだろうか。
そして駅を出ると、あざ笑うかのように、何も無い!
山奥のようにひっそりと静まり返った駅周辺。駅前で開いてる店は、看板の無い居酒屋ぐらいで、入るのをためらうし、飲み食いしてるうちに次の列車がやってくるだろう。
結局、食べれそうなものといえば、17アイスクリームの自販機があったので、130円入れて最中を買った。なんともダメダメな食事。
近くには18きっぷと思われる男子と、レトロなカメラを持った女子の若いカップルもいた。
それに比べると自分のほうは、なんともひもじい
雪国でとても寒く、便数が少ないので、10分前にならないと改札は開かない。
大館の名物
JR八千ハム・・・・・・・じゃなくて、ハチ公神社。
渋谷のハチ公はここがルーツだが、鉄道会社であるJRが、ハチ公を神にしてしまった!
寒いし空腹なので、いっそのこと鍋の中に入りたい、きりたんぽ鍋。
大館>青森
大館>青森行きは、前の秋田>大館とまったく同じタイプの列車。
終電とあって、中はガラガラ。なので引き続きスーパーグランクラスをして寝ていたのだが、
弘前駅になると人が乗ってくるだろうから、またおりこうさんに戻る。
案の定、弘前からドドッと乗ってきた。弘前駅でどっとこむ!
それでも浪岡で降りる人が結構多い。
新青森駅が見えた。
そして、
ついに青森駅に到着!
これまで、青森へは単車で来ていたが、
高速を使わず下道を使うと、どんなにがんばっても2~3日かかった。
しかし鉄道なら各駅停車の鈍行乗り継ぎでも、本当に一日で青森まで来てしまった。
しかも、雪山や日本海を堪能しながら、たった2350円分で青森まで来れたのだから、
18きっぷは偉大だ!最高だー!
目まぐるしく変化に富む、日本の景色は本当にすばらしい!
たとえばタイやインドなんかでも、その日のうちに雪景色が見えたり青い海が見えたりなんてのは、
まずありえないからね。
ところで青森市は、ねぶた祭りで何度も来ていたので、青森市内の土地勘は知っている。
しかし真夏のねぶた以外の、シーズンオフの青森は今回が初めてだ。
大館駅とちがって、駅前にはコンビニもあればホテルもある(泊まらないけど)さすが都会だ。
もう23時を過ぎてるのに、結構人も歩いている。
そして吉野家を発見!こんな時間でも空いてるので、青森は都会だ!
牛丼並(380円)とサラダ(100円)でやっとさ夕食。
寒空に しみいるうまさ。感無量!
このあとコンビニで朝食を買ったあと、野宿するのだった。
なんとも今夜の予想最低気温はなんと、-5℃らしい。果たして無事に野宿できるのか!
6 青森>函館編
18きっぷの旅 2日目
2日目
青森805→蟹田843
蟹田851→木古内946 白鳥93号
木古内1228→函館1333
青森市の某所で無事に迎えた、野宿の朝。
宿泊費は0円!埼玉から青森駅まで、2370円!
たびいちドットコムの初企画を飾る、「青春全開・超貧乏旅行」も、
もはや半分成功である!
港に近いため、-1℃ぐらいで思ったよりも冷え込まず、厳冬用の寝袋で寝たため、そんなに寒くは無かった
青函連絡船
今月から北海道新幹線が開通する時代となったが、昭和の時代は国鉄の連絡線が結んでいた
青森駅から、連絡船へは何百メートルにもおよぶ長いタラップの通路でつながっていた。今でも残っている。
現在では、タラップ方式は和歌山港駅から伸びる、和歌山>徳島行きの南海フェリーで現役である。
青森>蟹田
たくさんの高校生が乗っていたが、一本となりの油川でほとんど降りた。この油川にいろんな高校が集まっているのだろう。
その一人の学生の定期入れには「浪岡-油川」と見えた。浪岡から青森乗換えで行くにしても、便数が少ないので、乗りつぎも大変にちがいない。
蟹田>木古内
蟹田から木古内までの区間(特急白鳥)は、特急最後の日の、明日3月21日に公開!
お楽しみに!
木古内駅
特急白鳥が到着した9時46分から、次の普通列車の12時28分まで、2時間40分ある。
木古内でどうやって時間をつぶすか?
ここに来るまで、木古内は何にもない町だと思ってたが、これからの新幹線需要もあって、町がわりと新しい雰囲気がする。
きのうまでの東北の寂れた町から見ると、都会的に見える。
ロータリーをはさんだ目の前に、道の駅が見えた
新幹線の駅だけでなく、「道」の駅もあったとは!
道の駅は地図には載ってなったが、新幹線開通にむけて、つい最近できたばっかりだという。
木古内の「道」の駅
道の駅の中の売店で、「ザンギ」「いももち」を見たとき、ここは本州ではない!北海道だと実感。
まるで国境を越えた時のような、あるいは昨年インドの州をまたいだ時と似ている。
しかも道の駅は多目的ルームや無料WiFiもあるので、パソコン作業をおこなう。思った以上に快適に時間を過ごす事ができた。
みそぎ
木古内の祭、みそぎ
北海の雪と氷の極寒で行われる、みそぎ祭。
http://www.town.kikonai.hokkaido.jp/kankoujouhou/ibento/kantyuumisogi.htm
最初見たとき、一種の奇祭か?と思ったが、「禊」はかつて日本で儀礼として行われていた。
しかしこの顔抜き写真、本気なのかふざけてるのかわからんところがいい。
そして、「苦行」であるみそぎを、みそぎの苦しみを、まるで他人事のように
しっかりビジネスにつなげようとしているところが、なんとも。
新幹線まで20日、ということで、テレビ局HBCが取材に来ていた
やはりフンドシ姿のみそぎはネタになるのか、Drスランプ・アラレちゃんみたいなリポーターが、
フンドシ姿のみそぎのキーホルダーを見て、年甲斐も無くハデにリアクションしていた
木古内>函館
木古内の駅に戻り、プラットフォームで待っていたのは、
なんとたったの一両編成のディーゼル車。
15両もある湘南新宿ラインから、ついにここで一両編成のみとなった。田舎旅情の極み。
独特のディーゼル音がなんともいい。70km/hで走る。それでも併走する国道228号を走る車のほうが速かったりする。
そして、途中の駅から乗ってきた一人の中年女性は、彫りの深いアイヌの顔だった。
典型的な日本人の顔、青森で会った乗客の顔は東北顔というか、いわゆる「しょうゆ顔」だ(古い!)
そのアイヌの血を受け継いでるであろう人はハーレクイン風の恋愛小説を読んでいて、味があった
別の駅からも、高校生ぐらいの男女が乗り込んできたが、やはりアイヌや、シベリアの北方民族をほうふつするような顔立ちだ。
アイヌ風の顔立ちの人は、もちろん函館でも時折見かけたので、北海道は開拓者だけの大地ではないことを実感した。
もうすぐ函館駅だ
そして、函館に到着!!
ゴールの函館駅に来た途端、「やっぱここは北海道だ!」と思ったこと。
それは、構内に中国人(台湾人?)の大勢の団体観光客がいた。
埼玉の自宅から木古内までは、水上線でスキーをしに行く白人が乗ってた以外は、
外国人旅行者なんてほとんど見かけなかった。
北海道は、アジア各国からの人気急上昇の観光地だ。
とはいえ、北海道の中心である札幌や旭川と比べて、函館は距離的に離れているのにかかわらず、さすがは北海道を代表する観光地・函館にはたくさんの外国人がいた。
ともかく、函館まで来れたことによって、充実感に満ちていた。
なぜなら、埼玉の自宅から北海道まで、たった4740円で来れたのだ
これがバイクや車だったら、5000円以下で北海道に行くのは、絶対に不可能である。
しかもたくさんのすばらしい景色も見ることができた。、大変だけど、鈍行の旅は、こんなにすばらしいものだとは思いもしなかった。
18きっぷの旅が成功したことによって、これまで海外中心だった私の旅だが、日本国内の旅の面白さもウンと拡がった。
これからの我が日本の旅は、18きっぷで全国を旅して行きたいと思った。
明日はいよいよ、この旅の最大の目的のメインイベント、
「青函トンネル最後の特急・白鳥特集」です!お楽しみに!