格安旅行研究家のたびいちです。
本日3月26日、北海道新幹線が開通しました
こうして、一つの時代が終わったわけですが
今月上旬に行った函館では、街角やスーパー、デパート(棒二森屋)など函館の街全体が新幹線ムードでした
函館駅前
やきとり弁当のあの店でも
ラッキーピエロのきびだんご(50円)までも
「夢の新幹線が函館にやって来た」!!
まずは、北海道新幹線の利点と欠点については
長所は
道南から東北へのアクセスが速くなる。とくに盛岡や仙台などは行きやすくなった。
短所は
函館の新駅が中途半端な場所にある
運賃が高くなった
特急や急行、長距離列車がなくなった
そしていちばんひどくなったのは、
函館駅から青森駅に行く場合。
これまでは、「特急白鳥」で乗り換えすることなく、函館駅からそのまま青森・新青森に行けた
ところが、これからは
函館駅===新函館北斗駅===新青森駅===青森駅
と、2回も乗換えをしなくてはならない
さらに!そのくせ、運賃が5490円から7260円と3割も高くなっている。
なので、表には出さないけど、ふざけるのもいいかげんにしろと怒ってる現地の人も多いのではなかろうか。
参照:
北海道新幹線は試乗会の後も不安がいっぱい http://toyokeizai.net/articles/-/102888
遠すぎる終着駅、「新函館北斗」が抱える課題 http://toyokeizai.net/articles/-/98294
そこで・・・・
函館=青森間をいちばん安く行く方法!
北海道新幹線の函館=青森間は高い。
かといって、格安交通手段の定番である、高速バスも無い。
同じ島である九州や四国は、高速道路でつながっているが、北海道はつながっていないので(当然トンネルは越えられない)
青森から函館行きの高速バスはもちろんない。
そこで、おすすめなのがフェリーです。
青函フェリー
http://www.seikan-ferry.co.jp/
津軽海峡フェリー
http://www.tsugarukaikyo.co.jp/
青函フェリー
大人一人1600円(夏は2000円)と、新幹線に比べれば大幅に安い。
アクセス
青森側:
青森駅からフェリーターミナルまで徒歩30分。
歩いていけなくも無いが、もちろん路線バスやシャトルバスが出ている
http://www.tsugarukaikyo.co.jp/terminal/aomori_access/
函館側:
青函フェリーターミナルから五稜郭駅まで歩いて30分。
五稜郭駅まで歩くのが面倒な場合は、国道227号線沿いの路線バス「北浜町バス停」で乗り降りする。
http://www.hakobus.co.jp/search/
津軽海峡フェリー
運賃は青函フェリーと比べてとても高いが、
函館側は、フェリーターミナルから五稜郭・函館駅までのバスが充実している。
http://www.tsugarukaikyo.co.jp/terminal/hakodate_access/
なお、青森側は、青函も津軽海峡も各社同じターミナル内だが、
函館側のフェリーターミナルは、青函と津軽海峡はそれぞれ場所がちがうので注意。
フェリーの利点
青森>函館間は111km、所要時間は4時間弱と時間はかかるが、
列車とは比べ物にならないぐらい設備も充実しており、シャワールームもあるし、仰向けになって寝ることもできるし、もちろんスマホやPCの充電もできる。3時間もあれば充分に充電できるだろう。
そして、海を見ながらのクルージングなので、ロマンがある。
二輪や四輪を使わずに行くと、バスなどの乗換えが多少めんどうだが、旅の真髄を味わって見たい人は是非フェリーを試してみるべき。
隠し玉?木古内駅
木古内駅について:
https://tabi1.com/18kippu-2016-6-aomori-hakodate
過疎化の著しい北海道の田舎で、木古内に新幹線駅を作っても、果たして何人が乗り降りするのかと疑問に思ってたが、
木古内は道の駅などを作ってソフト面も準備しているようだし、レンタカーの受付も行っているという。となれば、木古内を北海道ドライブの起終点にしたほうが、渋滞もないので案外スムーズかもしれない。(それは新駅も同じだが)
だけど客観的に見ると、それでも利用者は少なく、人口が極めて少ないため、到底赤字ではなかろうか。
函館でお世話になった、函館在住のK氏の話だと、函館の新駅を作る際、出来る限り函館に寄せるべきだったが、そうなると本州から札幌までの距離が長くなってしまうため、最短距離で結ぶとなれば、どこに新駅を作るか利害などで当然揉めに揉めまくったという。
結果、函館のはるか北にある、新函館北斗になったわけだが、
木古内駅から函館は、内陸の新駅とちがって、車窓から海も見えるうえに、運賃も新駅よりも安い。函館から木古内は、新駅よりも所要時間は極端に伸びるわけではない。
木古内から五稜郭までは、新幹線開通後、第3セクターとなるいさりび鉄道になるが、JR時代のしがらみがないので道南の旅情を盛り込んだ運営ができる。
かたや新函館北斗駅の周辺は、何も開発されてないという話だそうだ。
といっても、はこだてライナーが、新駅の外に出るまでも無くすぐに五稜郭駅や函館駅に乗り継ぐとなれば、せいぜいレンタカーの事務所を作るかすればいいし、東京や仙台にすぐに一本で行けるので、そのアドバンテージを生かせる企業などを時間をかけて誘致すれば良いのだと思う。
たびいちのつぶやき
それにしても、新函館北斗という駅名、長ったらしいし、覚えにくい。なぜせめて「函館北斗」にしなかったのか。
駅名も揉めまくったと言うが、自治体のエゴを駅名に持ち込むのはやめてほしい。新幹線を利用するのは、われわれカスタマー、利用者あっての新幹線なので、自治体とかのしがらみで変に覚えにくくさせられてるものほど、見苦しいものは無い。なぜ直感的にシンプルにできないのだ、と思う。
最初の頃は「北斗函館」だったらしいが、道南の最大都市で圧倒的知名度のある函館が反発するのはしょうがないにしても、
自治体の利害を抜きにして、ただシンプルにシンプルに考えれば
「北斗函館」のほうがカッコいい駅名だ!
と思ったのは、私だけではないはずだ。
北海道新幹線の整備決定は1973年だが、それから40年以上経ち、いまでは全く時代背景が変わっている。
とっくの昔に高度成長を終えて人口も減少し、経済力も衰退しているこの国で、とりわけ青森から札幌の区間は過疎化が進み、利用者も極めて少なく赤字もふえているのに、(東京から博多間なら、太平洋ベルトの人口密集地域で、駅ごとに都市があるので利用者&収益があるのだが)莫大な資金を投じるとは、もう時代についていけてないのではないか。
必要だから作るのと、計画だから作るのでは全く訳がちがう。
たとえば、地域の人口がどんどん増えて、いつ乗っても電車は超満員のパンク寸前のため、もうひとつ新しい路線を増やす、というのは、「必要だから作る」ので、ニーズに満たしている。
しかし、過疎地なのに、必要性や将来性や利便性やニーズや利益を考えずに、国の方針できめたから作る、となると、ニーズに満たしていない。
そうなると、いったい誰のための北海道新幹線なのかと思わざるを得ない。
数分単位の時間の速さよりも、安く旅の醍醐味を味わう、格安旅行愛好家としては、特急や急行も無くなり、もう戻ることのできないことになってしまった。