人生で一番衝撃を受けた町・南三陸町・志津川。
あれから10年経って、どう変わったのか。
9月25日
8:20 起床 夜中に大雨が降ったが、テント内はほとんど雨にぬれなかった
誰もこないであろう秘密のキャンプ地とは言え、10時ごろ、石巻から貝殻を処分するトラックが1度来ただけだった。
ここに何泊もするのは、よしたほうがいいとおもった。
テントの中は暑いが、外に出ると風は冷たい。
買い物がしたくて気仙沼に行こうと思ったがやめた。
そもそもあの時とちがって、近くの志津川も復興してるので、スーパーはあるはずだ。
南三陸町の中心の町・志津川は、自分にとって一番人生で衝撃を受けた場所である。
2011年7月にはじめて南三陸町を訪ずれたときは、町全体が壊滅しており、はっきりいってそこは地獄だった。
地獄。
凄惨。
悪夢。
戦争など、人間がすることには容赦することはある。
しかし、自然のすることに決して容赦はしない。
311のあの日。
当時書いた記事より:
登米市から丘を降りて志津川の街に出た途端、町のほとんどが破壊されていた。絶句。
まだがれきが残り、各県から来たパトカーが行き来し、よそからの見物人も。
空襲を受けたような街でも、ライフラインとなるガソリンスタンドのみ営業していた。
2011年7月撮影
同行のボランティア共々、我々は言葉を失った。
そして10年後の現在
10年ぶりの志津川に来ると、もうかつての凄惨な風景はなくなっている。
石巻の港側と同じく、かつての廃墟だった旧市街は、新商店街と大きな震災祈念公園に変わっている。
新しくできた新商店街 さんさん商店街
2011年3月13日の写真ではこうなっていたが
現在では10mかさ上げされており、防災対策庁舎は全部見えない
2011年7月
10年後の現在。
しかし10年経っても空き地のままになっている部分も多い。もうそこは人類は住めない土地になったのだろう。
いくつかの建物が、震災遺構として残ってるのみだった
さんさん商店街を歩いていると、ラジオが流れていて、「今日私が頂くのは]と、UberEatsのCMが流れていた。
エリア外なのになぜ流れるのかと思ったが、おもえば十年前ここに来た時は、私はRQ災害センターのビブスを着ていたが、そして10年後のいまではUberEatsのバッグでここに来ている。なんとも不思議な気分だった
復興費で建設された三陸自動車道は無料だ。そのため歌津北から歌津までの1区間なのに、三陸道を使ってしまう自分がいる。
志津川のスーパー・ウジエで買い物し、水を汲んでからキャンプ場に戻る
朝 カップ麺 わかめ
昼 ミートソース98 スパゲティ108 キャベツ太郎20×2
夜 同上
宿 歌津 林道奥の空き地
走行 70km
9月26日 よもぎは最高だ
きのうは疲れが溜まってたので、暗くなった18時過ぎにはさっさと寝て、目が覚めたのは8時半。14時間も寝たった。
それまではずっと規則正しい生活してたので、よっぽど疲れてたんだろう。
誰もこないほぼ貸し切り状態なので、のんびりくつろぐ。
埼玉県民である以上、そこらへんの草を食うのだ。
すなわち、近くに生えてるよもぎを摘んで、一緒にゆでるスパゲティ。
何分かゆでれば苦みも消えるし、歯ごたえも良く、野菜不足も補える。しかもお茶の代わりにもなる。すばらしい。よもぎパスタにはまってしまう。
テントの中から、やっとブログの更新ができた。そのPC作業のため、1時間ポータブル電源をつないだら、82%から57%に減った 代わりに PCのバッテリー残量が55%から79%になった。
霊は零!だと思ってる人間だけど・・
人生で一番衝撃を受けた町・志津川。
基本、霊は零!だと思ってる霊感NOな人間ですが、津波被災地・志津川の夜はさすがに怖いと思った。
それはあまりにも現実離れした公園と、震災遺構の廃墟もあって、実際に10年前でここで地獄を見た者として、何百人ものうかばれない魂が、そこにいるような気がするのだ。
タイにいた時、タイ人は精霊の存在を信じてる人も多く、2004年のスマトラ津波の復興後のリゾートに泊まったタイの宿泊客も、そんな風にうなされるのだという。
そう思いながらキャンプ地に戻り、22時に寝る。
朝
昼 ミートソース Coffee
夜 ミックスグリル弁当 揚げもち キャベツ太郎 アロエヨーグルト
宿 歌津 林道奥の空き地
走行 34km
電子書籍のお知らせ:
今回の日本一周では、すべての旅記事を載せていません。
ここでは内容も割愛したり、写真も最低限のみ掲載してます。いわばダイジェスト版です。
ブログでは伏せたり載せられないぐらいの「ディープな話」や、載せきれない「多くの写真」などを含めた「完全版」は、電子書籍でリリースする予定ですので、ぜひお楽しみください。
9月から11月までの旅記事を収録した第一巻は、12月以降の予定です。
なお、23年前に行った「初代日本一周」はすでに販売中ですので、こちらも併せてお楽しみください